バイデン米大統領(中央)とフィンランドのニーニスト大統領(左)、スウェーデンのアンデション首相。米国は、北欧2国のNATO加盟を全面的にサポートする意向を示した(写真:AFP/アフロ) 北欧のフィンランドがNATO(北大西洋条約機構)への加盟を申請した。ロシアによるウクライナ侵攻を目の当たりにして、自国の安全に危機を覚えた。だが、それだけではない。政策研究大学院大学の岩間陽子教授に聞いた。 (聞き手:森 永輔) フィンランドが5月18日、NATO(北大西洋条約機構)への加盟を申請しました。これをどう評価しますか。 岩間陽子・政策研究大学院大学教授(以下、岩間):フィンランドとスウェーデンという中立主義を取ってきた国がNATOへの加盟に向けて歩みを進めました。この2つの国は1960~70年代に積極的な外交を展開し、欧州安全保障の秩序を構築するのに大きな役割を果たしました。両国は、ロシアのプー