電子書籍時代の到来で紙の本が売れないと言われるが、本当だろうか? 実は、大きさが文庫の4倍以上、重さが3~4キロにも及ぶ大型本が売れているのだ。両手で持つのも大変な重厚長大本が今、なぜ人気なのか。 『世界の美術』(2009年刊)は重さ3・2キロ。『生物の進化大図鑑』(10年刊)は2・9キロ。『ルイ・ヴィトン 華麗なる歴史』(12年刊)に至っては4キロで、通常200~300グラムの文庫本の10倍以上ある。 『なんでも!いっぱい!こども大図鑑』(09年刊)も1・95キロと、子供が手軽に持てる重さではないが、13万部のヒットとなった。『生物』も増刷され、1万6000部。単行本が売れず、文庫に主戦場が移りつつあると言われる書籍市場だが、縦30センチ、横25センチほどもある大型本を集めたコーナーを設ける書店も現れた。 価格も『こども大図鑑』は4743円だが、『美術』が1万3000円、『生物』が950