9月12日、無観客で開催された四大大会の一つである全米オープンの女子シングルス決勝で、大坂なおみ選手がベラルーシのビクトリア・アザレンカ選手を破り、2018年以来2度目の全米オープンのタイトルを獲得した。23歳未満でメジャー3冠を達成したのは、2008年にマリア・シャラポワが達成して以来初めてである。しかし女子アスリートとして歴代最高の高給取り(フォーブス調べ)の22歳が成し遂げた偉業は、スポーツにおける実績だけでは決してない。 私は、大坂選手と同じハーフで、同世代。そして現在アメリカで暮らしている。この記事では、彼女のこれまでの言動と英語圏で報じられている大坂選手の活躍に関するニュースを振り返りながら、「私はアスリートである前に黒人女性です。」と語る彼女がどのように取り上げられているのかを紹介したい。 大坂なおみの7枚のマスクは多くの人を「当事者」にした いま、アメリカから広がっている人