今回は漫画家と編集者の関係についてである。 漫画家と編集者と言えば、喧々諤々の打ち合わせを経て共に作品を作り上げているというイメージもあるかもしれないが、私と編集者のやりとりはあっさりとしている場合が多い。ネーム(ネタ)を編集に見せる→OKが出る(修正が入る場合もある)→完成原稿をチェックしてもらう→OKが出る(修正が入る場合もある)→データを渡す、これで終了である。月刊連載の場合、月2、3回のメールのやり取りで終わってしまうことも珍しくない。 連載当初は「ここはこうしたら良いのではないか」など修正を入れてきた編集も、3回目あたりになると「こいつは何言っても無駄だ」と思うのか、何も言わなくなる。私の担当は全員諦めが早いのか、私が諦めさせるのが早いのかわからないが、とにかくあまり修正が入らないのだ。描く側としては楽なのだが、あまりに何も言われないと本当にこれでいいのかと不安になるものである。