拡張型E-Book出版社のタッチプレス(Touch Press, London)は6月7日、初の文学コンテンツとなるT.S.エリオットの長詩『荒地』(1922)のiPad版を発売した($13.99)。20世紀の最も重要な詩作と言われる原作のほか、詳細な注釈、草稿のファクシミリ、フィオナ・ショウによる全作品朗読、エリオット自身や俳優アレック・ギネス、俳優兼詩人のヴィゴ・モーテンセンによる朗読、専門家による35篇ものビデオ解説も収録。単なるマルチメディア・コンテンツではなく、難解な原作から多くのことを引き出すための様々な仕掛けが組込まれ、出版界の話題となっている。 タッチプレスは、「出版の未来を定義する生きた本」のメーカーを目指し、技術計算ソフトウェアとして有名なMathematicaの開発者で、著述家としても知られるセオドア・グレイ氏やスティーブン・ウォルフラム氏、それにBBCの科学プロデュ