体罰と躾のボーダーラインはどこか、というような話をし始めると結論は出ない人が大半だと思う。原始的な行動心理学に照らすと罰を与えることが行動に影響を与えることは確かなことだし、そういった行為によって人間の行動を規範的に変えることはできるだろう。もっとも、それは一般的には洗脳であると思われる。 「痛い目に合わなきゃわからない」というのは裏を返せば「俺は頭がいいからわかるけどな」ということであり、社会の正義の側に立っている確信のもとに発せられる言葉だと思う。しかし本当にそうか?例えば自衛隊に入れろとかなんとか言っている人は自衛隊の訓練によって(これは自衛隊としては必要なことではあるが)思考を方向づけられることに耐えられるのか?仮に耐えられるとして、それは矯正されたのか、それとも「誤魔化している」のか。世間に対して「正しい人間」として渡り歩いてきた人間の精神が高潔なことを保証されているわけでもない