第1回目の主役は、タヌキです。タヌキが東京の中心部にいるのだろうかと思われる方も多いことでしょう。しかし、いるのです。それも、とてもたくさん。 私が理事長を務めるNPO法人「都市動物研究会」が2001年から2007年にかけて行った調査では、2008年7月現在、東京23区内だけで少なくとも1000びき以上いると推定されます。また、すみついている場所も、決して緑の多い所ばかりでなく、2006年の3月から10月までは、なんと、日本一乗降客の多い駅と言われるJR新宿駅の中央線ホームの下あたりで子育てをしていたつがいもいるほどです。六本木の東京ミッドタウン前でも、新宿駅前のアルタのビル近くでも、銀座4丁目交差点でも目撃例はあります。それらの一部は、テレビ番組の映像としても残されています。タヌキは、東京の中心部に「ふつうにいる」動物なのです。最近の、東京23区内におけるタヌキ観察のホットスポットとして