言葉の力が強い人々がいる。 その人の人生経験とは関係がない。 その人の成功失敗とも関係がない。 その人の教育環境とも関係がない。 その人の家族友人とも関係がない。 その人の読書の量とも関係がない。 その内容の善し悪しも関係がない。 才能、としか言いようがない。 何一つ苦労せず、何のチャレンジもしてこなかった凡庸な人生なのに、一言一言がいつまでも心に残るような強さを持っている人がいる。 逆に、波乱万丈で、誰もが驚愕せざるを得ない人生なのに、言っていることが心に刺さらなくて、ほとんど頭に残らないような人もいる。 多くの人が経験していることなのに、その人の言葉で語られると俄然聞き応えがある、読み応えがある話になってしまうような人もいる。 博覧強記で、映画や本や漫画や音楽から、ちょっとしたネットの情報にまで、恐ろしく詳しいのに、自身の言葉は空気のような人もいる。 何が違うんだろう? 一時期は「語彙