呼吸器の感染症で悪化することが多い子供の気管支ぜんそくについて、新型コロナウイルスの流行が始まった令和2年度以降の全国データを分析したところ、発作による入院者数はコロナ禍前よりも大幅に減少したことが4日、埼玉医大などのチームの調査で分かった。 チームの是松聖悟・埼玉医大教授は「新型コロナの流行により、マスク着用などの感染予防策を徹底したことで、ぜんそくを誘発する感染症にかかることが減ったためではないか」としている。 チームは0~19歳を対象に、全国33の医療機関に協力を得て、ぜんそくの発作が起きて入院した人数を調べた。 その結果、流行前の年間入院者数は、中央値で3520・5人だったのに対し、2年度は770人、3年度は941人と減少した。人工呼吸器を装着した例は、流行前は中央値で80・5人だったが、2年度は20人、3年度は39人だった。