前のページへ 1|2|3 次のページへ つまり、誤答への捉え方は「しないほうがよいもの」から「戦略上失格しない程度に許されるもの」へと変貌を遂げたのである。もちろんそれまでのクイズ大会でもそのような考え方はあったが、しないほうが有利という考え方、誤答のマイナス面を重く見る考え方のほうが主流であった。トッププレイヤーの多くが日常的に「誤答のプラス面」に注目し始めたのは、2014年の後半になってからが初めて、といえるであろう。 そして、このことが先ほどのデータにつながる。 セットごとの均質性が生じたのは、常に同じスイッチで試合が行われるようになったからである。かつての戦術では、「誤答覚悟スイッチ」が発生する前に試合が決まり、誤答数が少なく終わる試合が起こりうる。その逆に、競った試合の後半で勝負に行く誤答が連発することもある。 それに対し、現在主流となっている戦術では序盤から同じモードで戦うため