東京電力福島第1原発事故の影響で、原発から200キロ以上離れた東京都内の保育園や小中学校でも、砂場の使用を中止したり砂を入れ替えるなどの動きが広がっている。砂場の放射線量に関する国の基準はないが、自治体が独自に決めた基準を超える放射線量が確認される所が出ているためだ。自治体や施設関係者らの間では、国による基準の早期策定を求める声が強まっている。 東京都葛飾区は今月3~17日、住民の要望を受け、区内の幼稚園や小中学校、公園などにある全378カ所の砂場で空間放射線量を測定した。その結果、国際放射線防護委員会の勧告などを基に区が独自に算出した安全基準(毎時0.25マイクロシーベルト)を29カ所で上回った。 基準を超えると、1日8時間そこにいた場合の年間線量が、人工被ばく許容限度の1ミリシーベルトを上回るという。区はこれらの施設に、砂場の使用を中止するよう要請。今後、砂の表面を削ったり、砂を入れ替