Tyger! Tyger! burning bright, In the forests of the night, What immortal hand or eye Could frame thy fearful symmetry? 虎よ! 虎よ! あかあかと燃える 闇くろぐろの 夜の森に どんな不死の手 または目が おまえの怖ろしい均整を つくり得たか? ( 『ブレイク詩集』/ 寿岳文章 訳(世界の詩55・弥生書房)) 幻視系の詩人、画家であるウィリアム・ブレイク(1757-1827)は「虎」という詩の中でなぜ神が虎のような相手を殺すことにのみ特化した生物を創りたもうたのか、と問うた。ここで言う虎は敬虔なキリスト者の象徴でもある羊と対象になっている。同じネコ科の巨大肉食獣であるライオンが百獣の王と讃えられるのに対してトラは孤独な暗殺者のように扱われる。草原で群れをなし、(雄ライオンは