本作を一言でいうと異形の「メンタルヘルスビジュアルノベル」。アートは8bit風で不安を煽るような描かれ方をしている。選択式アドベンチャーでテキストボックスがあり、そこで主人公の女の子が喋る。地の文はない。ワンスルー10分とシンプルな本作だが英語圏でたいへんな話題になっている。 1人で喋る主人公。 “牛乳を買いに行くおつかいに出かけて家に帰る”までがゲームプレイの全容だ。だがその間の「会話」が著しくほかのゲームと異なっている。主人公の少女は、心か頭の中の声と会話するのだから。そしてその声はプレイヤーが担う、プレイヤーは数々の選択肢によってメタ的に接することになるのだ。 少女は一見無邪気なような発言をする。 筆者は精神疾患として双極性障害を患って長い。長い間闘病しながら、もはや病とともに生きることを当たり前としている。精神疾患を患っている知人も多い。よって一定の知識がある。 中には統合失調症を