年末年始に住む場所がない求職者たちを受け入れている東京都の越年施設「国立オリンピックセンター」(公設派遣村)の宿泊者が、大みそかの31日、約700人に達した。当初想定していた500人を上回り、都はセンターの別棟を開放した。公設派遣村は失業者の生活を立て直すことなどが狙いだが、入所者からは「食事が豪華すぎて、今後との落差が怖い」という声が上がるなど、見通しの立たない生活への不安が広がり始めている。 入所者には正午から弁当が配られ、献立はトンカツやマカロニサラダなど8品目。前夜もウナギのかば焼きだった。白米をほおばった男性(62)は、「質素でいいから、継続的な支援がほしい」と不安を口にした。 平成20年秋に派遣切りにあった男性(40)は、特設された相談窓口に行ったが具体的な解決策は見つからなかった。「ハローワークならいつも行ってる。ほしいのは『住まい』なのに」 都によると、この日正午時点で集ま