「エヴァンゲリオン」が最初の成功例に 空前の規模となったキャラクター海外収入 視聴率至上主義から脱却したアニメ新戦略 今や、テレ東の看板ともいえるアニメ路線が生まれるきっかけは、「アンパンマン」のビジネスモデルに気づいた社員のひらめきだった。予算の少ない中、舞い込んだ「エヴァンゲリオン」の企画。そこから「ポケモン」「遊戯王」とヒット作が続いていった。少子化で子どもが減る中、低い視聴率でもアニメを続けられるからくりとは? テレ東のアニメ戦略の秘密に迫る。(川本裕司 朝日新聞社会部記者/WEBRONZA) テレビ東京の報道局記者だった岩田圭介(63)は1992年ごろ、日本テレビのアニメ「アンパンマン」が放送収入よりもビデオやキャラクター商品の権利収入など2次利用の利益の方が大きい、という新聞記事を読んだ。これがきっかけで、岩田のテレビ局での人生は大きく変わった。 民放キー局で最後発のテレビ東京
Netflix(ネットフリックス)が、アニメ制作の現場を一変させている。 最大の変化は、企画や作画などを担う制作会社が、ネットフリックスとじかに契約を結び、これまでよりも潤沢な予算で直接、制作をコントロールできるようになったことだと言われる。クリエイティブの自由度も大幅に増したという。 日本ではテレビ局や広告代理店、制作会社などが製作委員会を組む方式が主流だが、この仕組みにも「変化」が起きている。日本的な合議制の製作委員会方式と、アメリカ的なネットフリックス方式の対立構造で語られることもあるが、実態は、それほど単純でもなさそうだ。 制作会社と直取引するネットフリックス方式 「ネットフリックスは基本的に、配信以外の権利を求めない。すさまじく合理的なやり方だ」 ある制作会社の幹部は、制作会社とネットフリックスの契約形態について、こう語る。 複数のアニメ制作会社幹部の話を総合すると、ネットフリッ
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