自分の銀行口座などから情報を取得して、まとめて閲覧を可能にする家計簿アプリ。これを実現しているのが銀行APIだ。正確には、APIの利用のほか、銀行のWebサイトを表示して内容を取得する、スクレイピングという技術が使われている。 2018年6月に施行された改正銀行法によって、銀行を中心とした各金融機関にはオープンAPIの努力義務が課された。そして、このAPIを使ったサービス連携の契約締結期限は20年5月末とされた。つまり、従来スクレイピングで情報を取得していた家計簿アプリは、6月から各銀行と契約を結び、APIを使うことが必要になる。 ところが、この進捗(しんちょく)状況は思わしくない。19年11月の金融庁の発表によると、契約締結済みの銀行は約40%の57行、契約交渉中を含めると約90%の122行。80%という目標には大きく届いていない。 そもそもの銀行APIの狙いは何だったのか。現在何が起き