夜間に次々と運び込まれる救急患者。新型コロナ以外の患者も増え、医療現場は逼迫している=4日午後7時半過ぎ、豊見城市の友愛医療センター 新型コロナウイルス感染拡大で、救急搬送が一部の病院に集中している。沖縄県によると6月26日~7月2日には搬送先が見つからず、最大で21回も医療機関に問い合わせたケースが発生した。現場の医師は「事実上の医療難民だ」と危機感を募らせる。コロナ対応に当たる救急現場を取材した。 【写真】急患の連絡が入り、一気に慌ただしくなる救急現場 4日夜、豊見城市の友愛医療センター。「高齢者が倒れ、意識はない模様」。消防本部から同センターにドクターカーの出動要請が入った。救急科部長の山内素直医師が直ちに現場に急行。患者は救急車で搬送され、意識を取り戻した。 同じ時間帯。また病院の電話が鳴った。「コロナかもしれない。検査してほしい」。看護師が「当院は重症度の高い患者を優先しており、