2019年には「公共図書館・オブ・ザ・イヤー」にも選出され、世界中から愛されるヘルシンキ中央図書館(以下:Oodi)にまさかの珍事が発生。返却期限1939年12月26日までの歴史小説が、なんと約84年越しに返却されたと現地フィンランドを中心に話題になっています。 貸し出しカードに返却期限スタンプが!(画像はヘルシンキ中央図書館のInstagrmから) 延滞はあるある でもさすがにびっくり「この本は別格」 84年越しに図書館へ戻ってきたのは、アーサー・コナン・ドイルが1893年に出版した歴史小説『亡命者』のフィンランド語版です。Oodiは5月27日、Instagramに返却された本と貸出カードに返却期限の判子が押された画像を投稿。末尾の返却期限は確かに「26.12.39」と読むことができます。 Oodiはこの投稿へ「以前にも何十年も期限を過ぎた本が返却されたことはあったけれど、この本は別格」
フィンランド・ヘルシンキの中央図書館(2018年11月30日撮影、資料写真)。(c)Markku Ulander / Lehtikuva / AFP 【5月30日 AFP】フィンランドの首都ヘルシンキの図書館で、約84年前に貸し出されていた本が返却される出来事があった。 中央図書館(通称オーディ、Oodi)の司書ヘイニ・ストランドさんが29日にAFPに語ったところによると、27日、フィンランド語に翻訳された英作家アーサー・コナン・ドイル(Arthur Conan Doyle)の小説「Refugees(邦題〈亡命者 二大陸の物語〉)」を受け取った。 貸出期限は「1939年12月26日」となっていた。ストランドさんがこれほど延滞して返却された本を受け取ったのは初めてだという。 借りた人と返却した人の関係は分かっていない。「蔵書が期限を何十年も過ぎて返却される場合、故人の持ち物の中から見つけた遺
世界で爆発的なヒットを記録した劉慈欣によるSF小説「三体」(早川書房)。SF界のノーベル賞と呼ばれるヒューゴー賞(長編部門)をアジア圏作品として初めて受賞し、その累計発行部数は2,900万部に上る。「世界で最も売れたSF小説の1つ」と呼んでも過言ではないだろう。かくいう筆者も原作小説の大ファンの1人で、翻訳版が発売されたその日は直ちに徹夜が確約されてしまうくらいには夢中になって読んだ。本当に尋常じゃないレベルで面白いのだ。 原作を読んだことのない人にこの面白さをどうにかして伝えたいとき、私はこんな喩え話をよくする。人類の行く末を、現代のテクノロジーが行き着く先を見たいと思ったことはないだろうか?仮にここに、人類が2024年以降に経験する出来事が記載された未来日記があるとする。その日記には10年後、100年後の人類が開発する新たなテクノロジーや、襲来する厄災について、全てが詳細に書かれている
あの『星月夜』のうねる夜空を、ゴッホは《いつ》《どこで》見たのか? 現地に足を運び、書簡を読み、天体の位置を検討し、ついに明らかになる! 〔全国学校図書館協議会選定図書〕 2024年2月26日発行 定価:2,750円(税込) 本書の内容 「夜のほうが、昼間よりも色彩が豊かだ」と語るゴッホは、夜を描くことにのめりこんでいた。だが、『ローヌ川の星月夜』『星月夜』『糸杉と星の見える道』などに見える色彩豊かな夜空は、何をモデルとして描いたのか、これまで分かっていなかった。 著者は現地へ足を運び、書簡に目を通し、当時の空を再現して、手がかりをつかみ、謎を追っていく。ゴッホがどのように描きたい夜空を選び、それをいつどこで目にして、どのように絵に落とし込んだのか? 天文学を駆使し、著者はその謎の答えを鮮やかに示してみせる。 「ぼくはいま、星空を描きたくてたまらない。 よく思うのだが、紫や青や濃い緑に彩ら
人間は太古の昔から、自分たちの暮らしや気持ちを記録してきた。それは洞窟に残した手形や動物の姿だったり、石や紙にしるした絵や文字だったりした。その多くに太陽や月や星が登場し、明るさや動きについて書き留められているのは、それだけ宇宙が身近で関心が高かったのだろう。現代でも私たちは、空を見上げてつぶやいたり写真を発信したりする。 『ワンルームから宇宙をのぞく』はJAXA宇宙科学研究所研究員の著者が“日常の中の宇宙”や“宇宙の中の日常”について綴った宇宙工学エッセイ「フィボナッチ、鹿児島の夏」「ノンホロノミック、空を飛ぶ夢」など見出しから理系的表現がいっぱいで、新感覚でありながら天文好きとして共感するところも。東大発オンラインメディア『UmeeT』とWebマガジン『OHTABOOKSTAND』に連載した作品を一冊にまとめたもの。 一方、『天文学者は星を観ない』は韓国天文研究院で月探査プロジェクトに
おすすめSFを知りたかったら、こういうリストから選んで読めばよいよね。どれを読んでも損はないよ。 ローカス賞 オールタイム・ベスト賞 SFファン度調査 SF本の雑誌オールタイムベスト100版 こういうリストにはあまり入ってこないけど自分の中では特別な思い入れのあるSF作品について書くよ。 そうは言っても有名な作品ばかりなので、「隠れた名作」は期待しないでほしい。SFをよく読む人ならとっくに読んでる作品ばかりと思うよ。 『ソングマスター』オースン・スコット・カード心揺さぶる歌、とか、音楽は世界を変える、とかよく言うけど、この作品に出てくる少年はそんな比喩的な意味じゃなくてガチで歌声で人を操れてしまう特殊能力者。この作者は『エンダーのゲーム』が押しも押されぬ大人気作品だけど、音楽を長くやっている自分の中ではこっちのほうがずっと上だった。てか、カードは少年をいじめるの好きだよな。なお、古本でしか
どうも、読書中毒ブロガーの ひろたつです。一生寝てたいタイプです。 今回は界隈が大盛りあがりだった企画。 いらん前置き まだ続くいらん前置き SFが生み出す“熱” 集計の概要 40位 4票 39位 5票 38位 6票 37位 7票 36位 8票 35位 9票 34位 10票 33位 11票 32位 12票 31位 13票 30位 14票 29位 15票 28位 16票 27位 17票 26位 18票 25位 19票 24位 20票 23位 21票 22位 22票 21位 24票 20位 25票 19位 26票 18位 29票 17位 31票 16位 34票 15位 35票 14位 39票 13位 42票 12位 49票 11位
かわかみ・かずと。1973年、大阪府生まれ。東京大学農学部林学科卒、同大学院農学生命科学研究科中退。農学博士。国立研究開発法人 森林研究・整備機構 森林総合研究所主任研究員。著書に『鳥類学者 無謀にも恐竜を語る』(技術評論社)、『鳥類学者だからって、鳥が好きだと思うなよ。』(新潮社)、『鳥肉以上、鳥学未満。』(岩波書店)など。図鑑の監修も多く手掛ける。NHKラジオ「子ども科学電話相談」の鳥担当を務める。 ──2013年の『 鳥類学者 無謀にも恐竜を語る 』で一躍注目を集めました。 これだけ広く読んでいただける本になるとは思いませんでした。鳥類学者が恐竜の本など出したら、恐竜学者からいろいろ突っ込まれて炎上するかもしれないと恐れていました。ただ、研究者らしく合理的に考えてみれば、僕は文筆家ではないし恐竜学者でもない。たとえこの本の内容が炎上し、両方の立場を失ったとしても痛くもかゆくもないぞと
誰も見たことがない植物の姿を求めて,植物学者は世界中どこへでもフィールドワークに出掛ける。その原動力となるのは昔も今も,ただならぬ植物への愛情と学問への情熱だ。現在放映中の朝ドラ『らんまん』では,実在の植物学者・牧野富太郎をモデルにした主人公が日本の植物学の発展に携わる。ドラマが描く明治期日本の植物学者たちの生きざまから,国内外で活躍している現代の研究者が伝える植物学研究のリアル,そして最先端の研究成果に至るまで,植物学の魅力を豊富な写真と共にお届けする。 植物監修田中伸幸に聞く 『らんまん』で知る植物学今昔 出村政彬 協力:田中伸幸 ハーバリウムに生きる100年後の牧野標本 出村政彬 協力:村上哲明 植物学の空白地帯 ミャンマーを行く 出村政彬 協力:田中伸幸 新種誕生の現場 遠藤智之 協力:清水健太郎 葉の形はどう決まるのか 遠藤智之 協力:塚谷裕一 光合成はもうやめた 末次健司が
輝石の空 〈破壊された地球〉三部作 (創元SF文庫) 作者:N・K・ジェミシン東京創元社Amazonこの『輝石の空』は、『第五の季節』、『オベリスクの門』に続くサイエンス・ファンタジー《破壊された地球》三部作の完結巻である。なんといっても注目すべきは、歴史上はじめて三部作が三年連続でヒューゴー賞を受賞していることで、特に完結巻の本作に至ってはネビュラ、ローカスも受賞しトリプルクラウンとなっている。 近年のSF・ファンタジーとしては、『三体』に並ぶ話題作中の話題作といえる。ジャンル区分としては終末・破滅SFに分類されるだろうが、最初にサイエンス・ファンタジーと評しているように、後半、特に最終巻に至ると「科学と魔法」が大きな意味を持って立ち上がってくる。単純なジャンル分けを許さない複雑さを備えた作品で、特にこの完結巻の終盤は読みすすめるたびに手が震えていくほどおもしろかった。 全部500ページ
東京・駒澤大学駅に「空想地図」という名前の地理系ブックカフェができたという。店主みずからも空想地図の作り手だったそうだ。 地理・地図好きとしては大変気になる。とにかくかけつけてみた。 店の中は本だらけ まずはお店のようすをばばっと見てほしい。 店内はこんなふう ブックカフェというだけあって店内には本棚がいっぱいに並び、本もぎゅうぎゅうに詰まっている。それらがすべて地理系の本なのだ。 帝国書院の歴代の地図帳たち の棚 各年代ごとの都市地図の棚、地理系の書籍の棚など そしてブックカフェなので、これらの本は読み放題だ。自席に持ち帰ってコーヒーを読みながらゆっくり読むことができる。 『県都物語』(西村幸夫/有斐閣)もじっくり読めるぞ 47都道府県の都心の成り立ちを論じる「県都物語」。とてもいい本だと聞いていたので読んでみたかった。そんな感じの本がここには大量にあるのだ。 以前から福井市の成り立ちが
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