東日本大震災で無人になっている福島県浪江町立請戸(うけど)小学校で、児童が飼っていた金魚やメダカが生きているのを陸上自衛隊第44普通科連隊(福島市)が見つけ、隊員が駐屯地で飼育を続けている。 周辺地区は津波で壊滅し、同小も1階が波にのまれた。隊員は5月29日、小学校近くで行方不明者の捜索をしていたところ、2階の廊下で水槽を見つけた。震災から79日。停電で空気を送るポンプは停止し、餌もない。水もひどく濁っていたが、金魚1匹とメダカ8匹、ドジョウ2匹は生きていた。 同小は東京電力福島第一原発の約6キロ北にあり、児童約80人はバラバラに避難生活を送っている。遠藤也寸志(やすし)1等陸曹(45)は「子供たちが一緒に集まれる日まで元気に育てたい」と話す。