■親のモラル問題/状況応じた支援必要 高校の授業料無償化に対し、学校関係者から効果を疑問視する声が出ている。限られた財源の中で奨学金拡充など優先すべき施策は他に多く、高校中退の背景は経済的理由より高校教育の内容や生徒の意欲の問題が大きい。9割以上が携帯電話を持ち、遊興費のためアルバイトに精を出す現代の高校生。授業料無償化は本当に必要なのか。 高校の授業料無償化は、公立高校の年間授業料約12万円を国が助成するもの。私立高校に通う生徒には保護者の所得に応じ最大約24万円が助成される。 海外ではほとんどが高校は無償という。無償化で進学率が上がる効果はあるといっても、日本はすでに高校進学率約98%とほぼ全入で、無償化する政策効果が不明確だ。 福岡県の私立高校の教諭は「無償化そのものは歓迎も反対もしない」という。 「確かに昨秋のリーマンショック以降、授業料を滞納する家庭は増えた」というが、「現在でも