あいの里を見ている層は、ホラー番組を好んでみるという傾向があるらしい。 今日撮影中にディレクターから聞いたその情報に、思わず納得してしまう自分がいた。 恋愛バラエティといえば基本的には「推し」とか「きゅん」とか、そういう要素に溢れていて 自分自身が経験できない非日常を覗き見ることでワクワクするような、そんな類の番組を想像すると思う。 しかし同じ恋愛バラエティの中でも、「あいの里」だけはちょっと毛色が違う。 あれは最早、恋愛バラエティというよりは「社会復帰施設」の覗き見だ。 事実、あの番組を見ていた私と夫が一番発した言葉は、おそらく「怖い」だったと思う。 「え?怖い」 「なんで?怖い」 「ちょっと待って、怖い」 ドキドキとかワクワクというよりは、自分たちが想像しないような得体の知れない展開が巻き起こることへの怖いもの見たさ。 あいの里とは、単純なバラエティ番組ではなく、『35歳以上の“訳あり