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今年の「#文学」
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3月22日、埼玉県川口市立のある小学校で卒業式が行われた。足取りは重く、それでも一歩、一歩、学校へ向かう少女の心境はいったい、いかほどであったであろうか。 少女はトルコ国籍クルド人である。両親とともに2歳で来日した彼女に、トルコの記憶は何もない。難民申請中である家族は入管の厳しい管理下に置かれ、あらゆる自由を制限されながら生活している。日本人の子供たちと見た目が違うため、学校では辛いことも多々あった。 それでも少女はしっかり勉強し、この国で生き、弁護士の夢を叶えようと日々努力していた。この家族と筆者は10年以上の付き合いがあり、少女の成長をずっと見てきた。少女の苦労を知っているがゆえに、今回のイジメ事件は心がえぐられる思いであった。 少女が6年生に上がった去年の4月、新しい校長が就任した。ここからが不幸の幕開けとなる。以前の校長は、子供好きで誰にでも平等に接する人物であると当時の関係者は語
今月10日、沖縄県宜野湾市の公民館で統一教会(世界平和統一家庭連合)の集会が開かれ、自民党の中堅代議士が挨拶を行った。さらに来賓として出席した市議会議長らが台湾で9月に行われた教団の既成祝福式に参加していたことが判明。そして今年8月、参院選に初当選したばかりの自民党議員がやはり兵庫県内の教団イベントで信者を激励していたことも明らかとなった。続々発覚する政治家の地方での教団イベント参加、その問題点をまとめた。
「陰謀実行の最大の難点は、秘密裏に遂行しなければならないため、参加者を限定せざるを得ないところである」(呉座勇一『陰謀の日本中世史』角川新書、2018年、49ページ) 3月末、日本中世史研究者の呉座勇一が、Twitterの鍵アカウントで英文学研究者の北村紗衣を含む様々な人物に中傷を行っていたことが発覚し、NHK大河ドラマの監修を辞任し、所属先の研究機関もコメントを出すなどの事態になった。非公開アカウントとはいえ、約4000人のフォロワーに対して、リツイートやいいねを含めて一方的な中傷を行っていたことが問題視された。その中傷の中には、セクシュアルハラスメント的な発言も含まれている。筆者も呉座によって中傷された者のうちの一人だったが、その件については本人から謝罪をいただいている。 この件の発端は、同じく日本中世史研究者の亀田俊和が、『異形の王権』(平凡社)などで知られる日本中世史研究の大家、網
問題のイベントは4月4日に国立京都国際会館で開かれる『新型コロナ終息を願う京都1万人祈りの集い ~世界平和への道~』なるもの。入手したチラシを見ると、イベントの主催は『新型コロナ終息を願う京都1万人祈りの集い実行委員会』となっているが、実行委員長は統一教会の京都教区長だ。さらに「天の父母様聖会・世界平和統一家庭連合」や教団系列組織「京都府平和大使協議会」などが共催していることから、実質的に統一教会の主導イベントと見られる。 この“集い”のチラシの裏面には、地元選出の自民党国会議員4人が呼びかけ人や世話人の筆頭として印字。呼びかけ人として二之湯智参院議員(京都府選挙区)、世話人には田中英之衆院議員(京都4区)、木村弥生衆院議員(京都3区/比例復活)、繁本護衆院議員(京都2区/比例復活)が地方議員らとともに名を連ねている。
忘れられないあの漫画。そこに描かれたサラリーマン像は、我々に何を残してくれたのか。「働き方改革」が問われる今だからこそ、過去のコンテンツに描かれたサラリーマン像をもう一度見つめなおして、何かを学び取りたい。現役サラリーマンにして、週刊SPA!でサラリーマン漫画時評を連載中のライター・真実一郎氏が、サラリーマン漫画家に当時の連載秘話を聞く新連載。 第一回目に取り上げる『ツルモク独身寮』は、ある年代の人たちにとって青春のバイブルだ。連載時期は、ちょうどバブル景気真っ盛り。家具メーカーの寮を舞台とした瑞々しく快活な青春勤労模様は、洗練されたポップな作風とともに、読者の記憶に深く焼き付いている。 今回は作者である窪之内英策先生に話を伺った。連載時の苦労、連載後の苦悩、そして全くブレない創作スタンス。50歳にしてなお、その目は精悍に輝いていた。 ――窪之内先生は漫画家になる前に、サラリーマンとして働
世のなか、陰謀論花盛りだ。 陰謀論は21世紀の現代社会特有のものではない。人類が社会を構成した歴史が始まって以来、他者が何かを企てて自分達の安全を脅かしているという怖れは、いつの時代でもどこにでもあるだろう。そして、それが真っ当な危機意識であるときもあれば、社会にとって有益なものだろう。 しかし、その恐怖がパラノイアのように凝り固まってしまうと話は別だ。 インターネットは、これまでになかった速度で拡散させて、思わぬ影響力を与えてしまう。賢明たるには、これらの情報の峻別が必要だ。 荒唐無稽なものであっても、時にそれは危険なものになりうる。 そのためにつくられた陰謀論チャートというのがある。英語である。今回、これをつくったアビー・リチャーズ女史に日本語訳の許可を正式にいただいたので、こちらに掲載して、めくるめく陰謀論の世界に詳しくない人のために、上から順にひとつひとつ解説していこうと思う。 最
2018年秋、神奈川県相模原市の田所健太郎市会議員(共産党)が、筆者に「不思議な牧場計画」について話してくれた。あくまでも地元住民からの二次情報だが、以下のような内容だった。 市の山の中に大量の残土が捨てられる。噂では、その数㎞近くで工事が行われるリニア中央新幹線のトンネル掘削の残土らしい。山の中に捨てれば不法投棄だが、山の急斜面を残土で平坦地にして「津久井農場」という牧場を建設するという。 だが、その残土は東京ドーム1杯分にも相当する100万㎥にもなる。しかも、事業者は地元の人間ではない。自動車で1時間かかる茅ヶ崎市から通勤して、250頭もの牛がいるのに夜は無人になる。 「地元では、なぜ、わざわざ牧場計画地に斜面を選んだのか、この事業者が本当に酪農をやりたいのかが見えてこないという人がいる。牧場造成に名を借りたリニア残土捨て場であり、牧場の造成直後に事業者は『やっぱり無理でした』と牧場経
長野県上田市には「太陽と大地の聖地」があった! 熊本県人吉市は風水で設計された都市! 福岡県赤村に大山古墳(仁徳陵)を越える大きさの卑弥呼の墓が!――――。 学研のミステリー雑誌『ムー』が好んで扱いそうなトピックスだ。娯楽雑誌やその手のムックで「嘘かマコトか」と取り上げるのなら罪がない。でも、こんなことを行政や関連組織が「これが我が町の真実の歴史」と宣伝を始めたら。それは完全にトンデモ、いや、歴史修正主義である。 そんな「町おこし」が全国各地に増えている……。 文化庁が行っている「日本遺産」という事業がある。2015年から始まった制度で各地の文化財をテーマごとにまとめて、従来とは違う形で発信して観光にも役立てようというものだ。文化財そのものの価値を認定するのではなく文化財を元に各地の自治体などが考案した「ストーリー」を認定するというものだ。 現在までに認定された日本遺産は104ある。 鹿児
昨今のオリンピックをめぐる延期や中止の報道において、過去の大会を引き合いに出して現在の姿を論じるものが増えている。代表的なところでは、開催が決まっていたものの戦争によって中止された1940年東京オリンピックや1944年ロンドンオリンピック、東西冷戦に巻き込まれボイコットが多発した1980年モスクワオリンピックなどが挙げられる。 しかしながら、今回の2020年東京オリンピックにつながる教訓を得られる一番の例は、ちょうど100年前にベルギーで開催された1920年アントワープオリンピックではないかと、私は考える。 日本ではほとんど知られていない大昔のオリンピックは、なぜ重要な存在とみなせるのか。当時の状況を振り返りながら考えていきたい。 オリンピックがアントワープの地で開催されると決まったのは、1913年のこと。IOCの国際会議において1916年に予定されていたベルリンオリンピックの次に開催され
安倍内閣同様、菅内閣でも統一教会に次ぐ勢力を誇るのが「不二阿祖山太神宮」(山梨県富士吉田市)。偽の古文書「宮下文書」を根拠として、200~300万年前の富士山麓(富士高天原)に天皇を頂点とする「富士王朝」(古代富士王朝)があったとし、その文明において天皇家縁の神社だった「不二阿祖山太神宮」の再建を目指している。 人類の誕生は約100万年前。200~300万年前と言えば、猿人・アウストラロピテクスの時代だ。古事記も日本書紀もあったものではない。 またこの宗教団体の設立は2009年。200~300万年前の「富士王朝」とは関係がない。「病気が治る奇跡の水」なるものを販売していた過去もある。 政治との関連で問題なのが、関連NPO法人の名義で年1回開催している「FUJISAN地球フェスタWA」。学研『ムー』編集長を講師に招き「富士高天原ツアー」や「富士王朝」に関する講演会を開催するなど、教義に結びつ
約7年間にわたり、どんどん「近代社会」としての前提が瓦解していく日本を見ながら、メディアに携わる人間としてこのままではいけないと思い、ハーバービジネスオンラインを運営してきました。 しかしながら、本日5月7日をもちまして、すべての記事の配信を停止し、一部連載は日刊スパ・女子スパ・bizSPAフレッシュの3媒体で継続するということになりました。 なお、過去配信記事についてはそのままでご覧いただけます。 <ハーバービジネスオンライン編集部>
4月の下旬に、Microsoft から、アプリケーションの統合開発環境 Visual Studio の時期バージョン Visual Studio 2022 が発表された(Visual Studio Blog、窓の杜)。 この発表で話題になったことの1つに、Visual Studio の64bitアプリケーション化がある(作成したアプリケーションの出力は、これまでどおり32bit、64bitの両方をおこなえる)。 これまで32bitアプリケーションだった Visual Studio は、64bitアプリケーションになる。そのことでメモリ不足などの発生が起きなくなり、大規模なソリューションをあつかえるようになる。 もう1つアプリケーションの64bit化の話題がある。こちらは開発者だけでなく、一般の人にも関係することだ。Microsoft の OneDrive である(窓の杜)。 これまでは32
Adobe という会社の名前は知っているだろう。Illustrator や、InDesign 、Photoshop など、印刷関係やデザイン、その他クリエイティブ系のソフトウェアを多く世に送り出してきた会社だ。 そうした類いのソフトは使わないよ、という人でも、PDF(Portable Document Format)なら閲覧したり、作成したりしたことがあるだろう。Adobe は、PDFを開発して、世に送り出した会社でもある。 Adobe の設立は、1982年にさかのぼる。ゼロックスのパロアルト研究所に勤めていたチャールズ・ゲシキ氏と、ジョン・ワーノック氏の2人によって作られた。その共同設立者のチャールズ・ゲシキ氏が、2021年の4月に81歳で亡くなった(Adobe)。 現在では当たり前の、コンピューターの画面で確認しながら印刷物を作り、印刷をするという行為。そうした、DTP(Desktop
◆「ディープステーツ」 ◆「シオンの議定書」 ◆「イルミナティ」 ◆「ニューワールドオーダー」 それぞれ世界はある秘密の勢力が牛耳っているというパラノイアのバリエーションである。この手の陰謀論の歴史は古くからあり、有名なところではユダヤ資本が世界を支配しているというものになるだろう。しかし、最近では様々な陰謀論が合流し、もはや収拾がつかないくらいの荒唐無稽なものになり果てている。 ちなみに、このへんのキーワードが出てくる投資話が流行中と聞きます。これもまた要注意。暗号通貨などとセットに出てきたら、まずは疑ってみるのが賢明。気をつけてほしい。 ◆「地球平面説」 アメリカではこれを信じる人は「フラットアーサー」と呼ばれています。地球は円盤のようになっているという説で、その果ては南極や北極の氷があって進めないらしい。 これも別に人畜無害じゃね?と思っていたが、どうやらユダヤ陰謀論やQと最近では結
―― 安田さんの新著『「低度」外国人材 移民焼き畑国家、日本』(KADOKAWA)は主にベトナムの技能実習生をテーマにしていますが、タイトルの「〝低度〟外国人材」は、聞きなれない言葉です。どういう意味なのでしょうか。 安田峰俊氏(以下、安田) 「〝低度〟外国人材」は「高度外国人材」の反対語です。日本政府は日本が積極的に受け入れるべき外国人を高度外国人材と呼び、「国内の資本・労働とは補完関係にあり、代替することが出来ない良質な人材」で、「我が国の産業にイノベーションをもたらすとともに、日本人との切磋琢磨を通じて専門的・技術的な労働市場の発展を促し、我が国労働市場の効率性を高めることが期待される人材」と定義しています。 政府は高度外国人材を定義した際、当然その真逆の人たちのことも頭にあったはずです。それは「国内の資本・労働と健全な補完関係に置かれておらず、容易に代替が可能な劣位の人材」で、かつ
新型コロナの蔓延後に名前が売れ、テレビ等のメディアに頻繁に登場するようになった「専門家」に、ウイルス学を専門とする宮沢孝幸・京都大学准教授がいる。彼は、昨年3月28日に公表した情熱的なツイートがバズったことで一躍時の人となり、その後、多数のニュース記事や雑誌、テレビに登場するようになった。 新型コロナ禍での心構えや感染症対策についてまとめたそのバズツイートは確かによく書けており、ほとんど批判のしようのないもので、それを読んだ当時の筆者は、宮沢氏の登場を心強く思ったものだった。 ところが、である。その後、宮沢氏は徐々に変質しはじめ、違和感を覚えるような言動を繰り返すようになる。昨年6月に大阪府の新型コロナ専門家会議に参加した際には、大勢の参加者がいる会場にマスク無しで入り、「府の緊急事態宣言はほぼ無意味だった」という趣旨の発言をした。昨年12月にはWEB媒体やテレビなどで、「Go To停止は
今回、晒し上げられているのは、第5弾にして初となる、市議会議員のツイートです。これまでは一般市民のツイートが、ちっともデマではないのにデマだと言われ、大阪与党である政党に悪者にされてきたわけですが、今回は枚方市の市議会議員が晒し上げられ、「議員だったらいいでしょう?」という感じです。晒し上げられたツイートの中身は、こうです。 かつて社会教育の町と言われた枚方市。今は中央図書館の雑誌や新聞などの予算が減らされこの状態です。 最悪😖💦💨 pic.twitter.com/ITvXC7jHFT — 枚方市会議員つつみ幸子 (@chibe223) March 4, 2021 「かつて社会教育の町と言われた枚方市。今は中央図書館の雑誌や新聞などの予算が減らされ、この状態です」(出典:枚方市議つつみ幸子氏のツイッターより。下記画像も出典同じ) 見るも無残な「購入中止」の嵐。流通、産業、工業といった
2021年4月4日、車いすユーザーでコラムニストの伊是名夏子が、自身のブログで「JRで車いすは乗車拒否されました」という記事を投稿した。家族旅行の際、目的地の来宮駅はエレベーター設備がない無人駅であるため、車いす対応を小田原駅で要請したところ拒否されたという内容で、JRのバリアフリー問題を訴える主旨だった。 しかしこの記事は、ネットにおいて「炎上」した。「出発前に問い合わせすべきだった」「感謝の気持ちが足りない」「障碍者も譲歩すべきだ」「こんな強硬手段を使ったところで何も改善されない」「駅員がかわいそう」等々。中には「全ての駅をバリアフリー対応しなければならないとしたら無人駅は廃駅になるがそれでいいのか」といった言いがかりに近いものもあり、しかもその知性の欠けた主張をしたのが大学教員だというから、本当に嘆かわしいものだ。 こうした批判に対する具体的な反論は、伊是名自身の4月7日の記事を含め
―― 村田さんは元スイス大使という経験を活かし、東京オリンピック・パラリンピック(東京五輪)の問題点を積極的に国際社会に向けて発信してきました。日本はコロナ禍の中で東京五輪を強行しようとしていますが、海外はこれをどのように見ていますか。 村田光平氏(以下、村田) 国際社会は東京五輪に懐疑的です。たとえば、今年の1月にIOC(国際オリンピック委員会)の最古参委員であるディック・パウンド氏が、新型コロナウイルスの感染再拡大を受けて、東京五輪が開催される確証はどこにもないと述べました。 同じく1月に、イギリスの有力紙ガーディアンが、日本におけるコロナの感染状況は深刻であり、日本国民の間でも五輪反対が増えているとして、五輪開催に疑問を呈しました。アメリカのニューヨーク・タイムズも、五輪開催の見通しは日々厳しさを増しており、第二次世界大戦後、初の中止に追い込まれる可能性があると指摘しました。 また、
買収事件で逮捕された河井案里・前参院議員の失職に伴う「参院広島選挙区再選挙」(4月25日投開票)は、自民公認の元経産官僚の西田英範候補(公明推薦)と野党統一候補のフリーアナウンサーの宮口治子候補がほぼ横一線のまま、最終盤に突入した。 トリプル選で一勝一敗一不戦敗を狙う菅政権は、この広島再選挙を最重要視。他の2補選は、吉川貴盛・元農水大臣の辞職による北海道2区補選では自民党が候補擁立を断念、参院長野選挙区補選は故・羽田雄一郎前参院議員の弔い合戦で、野党が有利であるためだ。 永田町ウォッチャーはこう話す。 「広島の再選挙で敗れてトリプル選全敗なら、『菅首相では選挙が戦えない』と菅降ろしが始まる可能性は十分にある。地元で陣頭指揮を取る岸田文雄・県連会長の総裁選再チャレンジの芽もなくなるだろう」 ただし広島は“保守王国”で、基礎票では与党が野党を大きく上回る。再選挙のきっかけとなった2019年の参
「もう一度、東京でオリンピックを」--。そう東京五輪をぶち上げたのは、石原慎太郎元都知事だった。1999年に東京都知事に就任して5年目。長期にわたるデフレ経済に悩む日本に何かお祭りのようなことが必要だと、2016年のオリンピック・パラリンピック大会に立候補するとぶち上げた。これは、2002年の日韓共同開催のワールドカップの成功も大きく影響しているのだろう。国中が一丸となって熱狂できること、オリンピックがそのひとつであることは間違いない。2006年3月8日の東京都議会で正式に立候補することが決定されて、本格的な招致活動が始まった。2016年大会には他に福岡市も立候補していたが、国内投票で東京が勝つことになる。 2007年に石原氏は東京マラソンを始める。大成功する。東京都が大きなスポーツイベントを実現する力があることを誇示することにもなった。東京マラソンは、今や冬の終わりの風物詩とも言える大会
―― 世論調査を見ると、国民の間では安倍前政権や菅政権の新型コロナウイルス対策への不満がたまっています。しかし、国民が主権を行使し、デモを行ったり、選挙に積極的に参加するといった様子は見られません。白井さんは新著『主権者のいない国』(講談社)を出版しましたが、タイトルの通り、日本には主権者がいないと言わざるを得ません。 白井聡氏(以下、白井) 主権とは決して難しい概念ではなく、その原点は自分のことは自分で決めるというシンプルな話です。私たちがどのような暮らしを送り、どういう風に生きていくのか、それを決めるのは私たち自身であって、他の誰かに命じられるようなことでありません。ここで重要なのは自由への欲求です。現実には様々な制約がありますが、自分が自由に決められる範囲をできる限り増やしていきたいという望みが国民主権の基礎になります。 そこで、制限のない選挙が国民主権を実現するためのスタンダードな
スマートフォンによる音声入力は、現在では広く普及している。話しかけることでWeb検索をしたり、天気を確認したりできる。大人だけでなく子供でも、Youtube で動画を探して手軽に再生できる。長文の入力も可能で、本を執筆する人が音声入力を使うこともある。 スマートフォンだけではない。スマートスピーカーを家に置いている人は、ハンズフリーで日常生活のサポートを得られる。パソコンにも音声認識エンジンは搭載されており、マイクがあれば文字や文章の入力、パソコンの操作を実現できる。 コンピューターとの対話は、キーボードによる文字ベースのものから大きく進化している。マウスによるウィンドウやボタンなどを利用するものになり、スマートフォンやタブレット端末によるタッチベースのものが登場し、音声によるものが急速に広まっている。 このように現代では、音声を使ってコンピューターの力を利用できる。この音声によるコンピュ
菅政権が東京五輪の開催を強行する構えだ。しかし、常識的に考えてコロナ禍での五輪開催は無謀である。 世界の感染状況は依然として厳しい。日本国内では聖火ランナーの日程に合わせて緊急事態宣言を解除した結果、わずか数週間で「第四波」に突入、開催都市である東京都をはじめ全国的に感染が拡大し、再び医療崩壊の危機に直面している。 しかし菅政権のコロナ対策は進んでいない。日本の検査数、ワクチン接種率は相変わらず先進国最低水準。東京五輪には約1万人の医療従事者が必要とされるが、医療逼迫・医療崩壊に拍車をかけるだけだ。 東京五輪が世界的にコロナ禍を悪化させるリスクもある。東京五輪を機に世界中の新型コロナウイルスが国内に流入し、再び世界に拡散されることになる。その結果、新たな変異種が生まれ、「武漢ウイルス」ならぬ「東京五輪ウイルス」が世界中の人々の命を脅かす恐れがある。 その他の問題も残ったままだ。安倍前総理が
まさに今週、北海道2区で衆院補選、長野県と広島県で参院補選が行われているのだが、それぞれの選挙区に「NHK受信料を支払わない方法を教える党(旧・NHKから国民を守る党)」が候補者を擁立している。 選挙情勢を見るまでもなく、支持率が0.0%になることも珍しくない政党なので、これらの選挙でN国党の候補者が当選する確率は、オレンジを紙袋いっぱいに詰め込んで歩いていた広瀬すずちゃんが、うっかり坂道でオレンジをぶち撒き、コロコロと転がるオレンジを一緒に追いかけたことをキッカケに、小汚いオッサンである私と恋に落ちるというトレンディードラマ顔負けの設定がリアルで起こる確率よりも低いのだが、もし彼らに投票をすれば、たとえ当選をしなくても、その1票が次の衆院選や参院選では「政党交付金」に換わってしまうので、くれぐれもご注意いただきたい。 そんな中、新型コロナウイルスが原因でお亡くなりになった羽田雄一郎さんの
昨年11月1日の住民投票で否決されたはずの大阪都構想が、今年に入ってからゾンビのように蘇ってきている。代案の広域行政を一元化する条例案が3月24日の府議会に続いて3月26日の大阪市議会でも可決され、潤沢な市の財源が府に吸い上げられることが可能となったのだ。 「日本維新の会」代表の松井一郎市長は可決後に「二重行政のリスクを抑えていくために良くできた条例案」と自画自賛したが、都構想反対派は「民意を踏みにじるような形での条例制定」(北野妙子・自民党市議団幹事長)などと批判。市役所前でも、市民有志が「怒『一元化条例』」「松井 維新 公明は市民の声を聞け」と銘打った垂れ幕を持って、怒りを露わにするデモ行進をしていたのはこのためだ。 住民投票直後の昨年11月13日、筆者は「『都構想』が否決されたというのに、条例化で再び大阪市の財源を奪おうとする維新」という記事で「都構想否決の民意を骨抜き」「二重行政解
Chromeの機能で「Protanopia:赤みの差が分かりにくい。赤を暗く感じる。P型(Protanopia、1型)」をエミュレートしてみた際の画面(バナー広告部分は加工済み) Microsoft Edge のシェアが、8.03%になり3位になった。対して、Internet Explorer のシェアは1.70%に低下した。Internet Explorer と、その他のWebブラウザでは、対応するタグの違いなどがあり、Webページの見え方に差がある。こうしたWebブラウザの互換性問題は、世界全体では収束に向かっている。しかし日本でのシェアはまだ6.9%あり、まだ根強く残っている(TECH+)。 ソフトウェアやハードウェアが違えば、同じ情報でも表示のされ方や見え方が変わる。それは、コンピューターの世界に限ったことではない。動物の中で、視覚を頼りに暮らすものを見てみよう。たとえば猫は、赤色
去年の春、新型コロナウイルスが流行りだして図書館の利用が大きく制限された。私が住んでいる横浜市でも自由な貸し出しができなくなり、子供向け詰め合わせセットなど、一部の本しか借りられないようになっていた。 訪問して本を借りるという一般的な図書館の利用が難しくなった。こうした状況の時、電子での本の貸し出しがあるとスムーズに利用できる。「電子で手軽に借りられると本の販売を妨げるのではないか」「電子だと自由にコピーできてしまうのではないか」。コロナ禍以前は、そうした声も多く目にしていた。しかし、社会の変化によって再考するべき時が来たのだろうと感じた。 そうした中、2021年3月24日に、横浜市で『横浜市立図書館電子書籍サービス』がオープンしたというニュースを見た(横浜市立図書館電子書籍サービス)。電子書籍の数は約3000コンテンツ。去年まで月に何度か図書館を利用していたので、さっそくこのサービスを試
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