「この実験は先週亡くなった学生が考案したものでして。たまにこの実験室にお化けが出るなんて話も聞くんですよ」 実験室で、既に亡くなった学生が考案した、実験に参加している場面を想像して下さい。その実験は、他の参加者よりも多くの問題に正解すると、高額な報酬が貰えます。 そんな実験の最中に、回答していないにも関わらず、プログラムのミスで「正解」の文字が画面上に出てしまいました。 この時あなたは実験者にエラーが起きたことを正直に伝えますか? それとも高額な報酬を得るために黙って実験を進めますか? これは実際にニュージーランドのオタゴ大学のジェシー・ビアリング氏(Jesse Bering)らが行った実験です。 結果、実験室にお化けが出るという話を事前された参加者は、実験の中でズルをする確率が低くなったのです。 この結果は、お化けの存在が倫理観に反する、自己中心的な行動を抑制する効果を持っている可能性を