パナソニックが国内の個人向けスマートフォン(多機能携帯電話)事業から撤退する方向で最終調整に入った。携帯電話基地局事業も売却する方針だ。7月にはNECがスマホ事業から撤退しており、パナソニック撤退で2000年代初めに10社超あった携帯電話の日本メーカーは事実上4グループへ集約される。iPhone(アイフォーン)を擁する米アップルにシェアを奪われ、挽回できなかったことが響いた。海外勢に対抗するのは容易でなく、日本勢にとって正念場が続く。【宮崎泰宏、横山三加子】 【相次ぐデジタル機器からの撤退、その震源は…】 「海外勢にやられて非常に厳しい状況だった」。パナソニック幹部はため息をつく。今年度中に唯一の自社拠点のマレーシア工場でのスマホ生産をやめ、今後は企業向けを強化する。「ガラケー」と呼ばれる従来型携帯電話は中国・北京で生産し日本での販売を続ける考えだ。 パナソニックは00年代初めから、先