横浜市神奈川区のマンション建設現場から見つかった横浜開港期に築造された砲台「神奈川台場」の石垣について、事業者側は30日までに、マンションの設計を変更し、一部を現場保存することを決めた。一室を「展示資料館」として整備する。横浜市教育委員会によると、神奈川台場の本格的な石垣保存は初めてという。 石垣が保存されるのは、住宅・商業施設「横浜コットンハーバー」の一角に建設中の6階建てマンション。ことし6月に着工後、地下から埋め立てられていた神奈川台場東側の石垣部分(長さ約17メートル、高さ約2・5メートル)が出土していた。 事業者側は、保存に向け設計を変更。市教委などの調査で台場築造当時の石垣部分は長さ4・5メートル程度と判明したことから、この石垣の上部に当たる1階商業施設部分の床約9平方メートル分を撤去し、1階から見下ろして見学する「展示資料館」として整備。市民に開放することにした。 同台