暑さに張りつくセーラー服、すり切れた机、退屈な黒板消し。 『ほら、ワンとでも鳴けよ』 信じられるものが必要だった。 『まわりを無視していられるのは、子供だけなんだ』 教室、団地、夏祭り。 『埋まってるの。ここに――』 そうじゃなきゃ、息も出来ない。 『世界を破壊する魔法が』 STORY 夕暮鴉はイマジナリーフレンドのフェアリーハートをある日突然失ってしまう。 彼女は昔、団地の裏の雑木林に「世界を破壊する魔法を埋めた」と言っていた。 夕暮をモーレツにいじめている朝野光と共に世界を破壊する魔法をさがす日々。 そんなある日、クラスの人気者平野蛟が話しかけてきて……!?