結婚してまもなく5年、当初はイライラした「お子さんは?」という心ない質問も今やバッチコーイ。そんな境地に至ったのは、そういう質問をする人は、心がないだけでなく想像力が決定的に欠落しているのだと諦めてしまったからであり、何度も聞いてくる人に対しては記憶力も皆無の哀れな人だなあ、きっと試験や就職など人生の節々でうまくいかなかっただろうなあ、テロリストにならなかったのは不幸中の幸いだなあ、という同情を突然覚えてしまったからである。しかし、いまだによくわからないのは、子供はいない、という答えに対して「すみません」「ごめんなさい」と謝ってくる人。同情するような沈痛な表情を浮かべての謝罪ならわかる。しかし十中八九は聞いちゃいけないこと聞いちゃった的な、野次馬が見せるようなうすら笑いを浮かべるのである。手のひらを口に当て「ごめんなさいおほほほほほ」ってね。なにがおほほほほなのだろう…。子供がいないことは