音楽ソフトの生産額推移 CDの売り上げが落ち込む中、レコード各社が多角的なビジネスに乗り出している。漫画の出版、海外でのアニメイベント、趣味関連の通信販売…。意外なジャンルに手を広げ、あの手この手で新たな商機を見いだそうとしている。 ▽源流 東京・紀伊国屋書店新宿本店。昨年12月17日発売の漫画「ドクター中島の世界征服」の著者、 田中光 (たなか・ひかる) さんのサイン会に多くのファンが詰め掛けた。出版したのはレコード会社大手、ポニーキャニオンだ。 同社が本格的に出版事業を始めたのは2013年。アニメや映画、ドラマの原作を確保するのが狙いだ。映像化を機にCDやキャラクター商品の販売へと展開、大きなビジネスが期待できる。 出版点数は昨年末で100冊を超え、10万部を超えるヒット作も生まれた。 吉村隆 (よしむら・たかし) 専務は「源流をつかまえることで、事業が大きくなる。本を売るというよりも