前回は、自給率向上には貧困対策が大切なのでは?という主張をしました。選びたくても国産を選ぶ余裕がないという事も食料自給率を抑えてしまう理由なのじゃあないかと思ったわけですね。 ところで、食料自給率は上げなければいけないモノなのでしょうか?農林水産省は食育と結びつけた食料自給率向上を目指した活動を行っていますが、それに対して反対する意見も一部に見られます。その中では農業関連出版業務に携わる浅川芳裕氏の主張が著書である講談社刊『日本は世界5位の農業大国-大嘘だらけの食料自給率-』がベストセラー(らしい)となった事により一般に良く知られているようです。 ■浅川氏の主張 浅川氏は日本の農業はそんなに弱くない、自給率40%というのは、弱い日本農業を演出したいと考える農林水産省のまやかしだ、と訴えます。主張の根拠の1つとして『供給エネルギーではなく、実際に日本人が摂取しているエネルギーで国産供給量を割