はじめに この文書の目的は,コミュニケーション専攻学生の最大イベントでありもっとも苦労する科目である卒論に取り組むために必要な知識・技法や考え方を説明することです.研究テーマの決め方,研究の取り組み方,論文の書き方を順番に説明します.卒論を主なターゲットにしていますが,ユーザビリティやアクセシビリティ分野をはじめとする一般的な研究にも適用できると思います. 注意 この何年か,卒論よりもバイト・サークル・遊び(旅行)を優先する学生が目立ちます.卒論相談をしようと思っても,これらの予定を学生が優先させるので,先生の方が自分の予定を変更して学生に合わせることも少なくありません.(相談する時間を設けないと卒論が進みませんから,仕方なく先生が折れてしまうのです.)後期になって実験・調査,分析,執筆が本格的になる時期でさえ,これらを優先させる学生が目立ちます.こんなことは言うまでもないことだと思ってい