『有毒女子通信』第9号の巻頭エッセイ書き出しです。購入ご希望の方は京都のVOICE GALLERY、あるいは吉岡まで直接ご連絡ください。) なぜ〈お尻〉では特集にならないのか? 次の特集タイトル何にしましょう?ということで、松尾さんと話し合った。いろいろ雑談しているうちに、ある瞬間から一気に盛り上がって決定されたのが「お尻」というテーマであった。 まず思い出したのは、美術家の高嶺格と知り合った頃のことだ。たしか大垣市の居酒屋でIAMASの学生たちと飲み会をしている時だったと思うが、何かでいったん席を立って戻って来たぼくの身体を眺めながら高嶺は「吉岡さん、きれいなお尻してますね!」としみじみ言ったのである。周囲(とりわけ女子たち)の間で大爆笑になった。ぼくはその時、男が(ホモセクシュアルでない男から)そういう身体の誉められ方をされるのは、複雑にうれしいものだと理解したのを憶えている。聞いてみ