印刷 地球上で最初に生命ができたところは、海の中ではなく、海底より下の、水分が極めて少ない地中だった――。そんな可能性を示す研究結果を物質・材料研究機構(茨城県つくば市)と東北大のチームが発表した。 研究チームは、海底下の高温・高圧の環境を再現する装置に、単純なアミノ酸であるグリシンやアラニンを入れて観察。複数のアミノ酸が結びついたたんぱく質の部品、ペプチドができるのを確認した。ペプチドは水が豊富だと分解してしまうが、水がほとんどない条件だと、長く存在することがわかった。 チームは、アミノ酸は隕石(いんせき)が海水と反応してつくられ、これが泥や砂などとともに海底に厚く堆積(たいせき)したと推定。38億〜40億年ほど前、アミノ酸からペプチド、たんぱく質へという「分子進化」が、堆積した層内の水分が極めて乏しい環境で進み、生命誕生につながったと結論づけた。 続きは朝日新聞デジタルでご覧いた