戦時中に満州で細菌兵器の開発を進めた旧関東軍防疫給水部(731部隊)の軍医将校が書いたペストに関する論文を巡り、軍医に医学博士を授与した京都大に経緯の検証を求めた研究者のグループが1日、京都市内で記者会見し、大学から本調査をしないとの通知があったと明らかにした。2月8日付。グループは既に異議を申し立てた。 論文は、旧京都帝大医学部卒の平沢正欣陸軍軍医少佐(当時)が執筆した「イヌノミのペスト媒介能力に就て」。グループは、「特殊実験」に用いたサルが頭痛を訴えたとの記載などから、人体実験を基にした疑いがあると指摘していた。