プチ・レトルという出版社で代表をしております、大倉と申します。プチ・レトルは2013年1月設立、当初の事業は電子書籍の出版でした。そうです。うちは、電子書籍の出版から紙書籍の出版へ乗り出すという、時代に逆行するような試みをしたのです。 「どうしてこの時代に電子書籍から紙の書籍に?」と、周りの方々からもよく聞かれます。たしかに電子書籍は徐々に普及しており、電子書籍ユーザーは一定数いますし、市場も着実に伸びています。中には、「電子書籍はこれからなのでは?」と思っている方もいらっしゃるかもしれません。しかし、4年間電子書籍専業で出版をやってきて、残念ながら電子書籍だけではビジネスにならないという結論に至りました。また、詳細は後でお話しますが、電子書籍の出版では様々な理由から、出版社でできることが非常に限られてしまいます。紙書籍の世界に踏み込むことで、自分たちが出したいと思う様々なジャンルの本を、