三重県熊野市は6日、夫の暴力を理由に市外に転居した30代の女性の住民票の写しを、誤って夫に交付したと発表した。直後に誤りに気付き、県警など関係機関に連絡。女性は現在、安全確保のため県の保護施設に入所しているという。 市によると、1月31日午後1時半ごろ、市内の出張所で、夫の請求を受けた女性職員が、女性の新旧の住所を記した住民票の「除票」の写しを交付した。女性はドメスティックバイオレンス(DV)被害者として市などから支援措置を受けており、除票印刷の際、端末画面に警告表示が出たが、職員は税務関連の警告と勘違いして処理を続けたという。 職員は直後に誤りに気付き、市が関係機関に連絡。31日中に、女性に保護施設に移ってもらい、謝罪したという。大江文章・市総務課長は「あってはならないことで、おわび申し上げる」としている。【汐崎信之】