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モーダル小嶋のTOKYO男子めし 第82回

ケンタッキー「超チーズにおぼれるフィレバーガー」バランスが崩壊するほどのチーズソース

2023年02月03日 17時00分更新

文● モーダル小嶋 編集●ASCII

「超チーズにおぼれるフィレバーガー」
ケンタッキーフライドチキン
790円
https://japan.kfc.co.jp/news_release/5643/

今年もチーズにおぼれましょう

 ここ数年、飲食業界やスーパー/コンビニエンスストアなどで、「背徳の〜」「罪深い〜」といったフレーズを名前に使った商品をよく目にします。チーズなどを多めに使っていたり、カロリー(というよりは脂質)の量が多かったりするものばかりです。

 個人的には、それらに対して「ちょっと大げさでは……」と食傷ぎみですらあります。実のところ、毎日の食生活が乱れていたり、寝る前にドカ食いしたりするほうがよっぽど罪深い。1日の中で1食ぐらい、カロリーや脂質が多いものを食べても、さほど影響はないはず。

 しかしながら、ネットでの流行ワードはあっという間にインフレするもので、最近では少々の大盛りでは話題にすらならなくなりました。さまざまなメーカーやチェーン店が、差別化に躍起になっています。

 そんな中、ケンタッキーフライドチキンは「おぼれる」というワードで勝負。2月1日より、「チーズにおぼれるフィレバーガー」を数量限定で販売中。全国のチーズラバーに好評だったという商品が再販売となりました。

 KFC自慢の11種類のハーブ&スパイスで味付けしたチキンフィレとレタスを挟んだ「チキンフィレバーガー」に、2種のチーズソースをたっぷり使用した商品。使用するソースは5種類のチーズをブレンドしたチーズソースと、ガーリックチーズソースを合わせ、KFCバーガー史上最重量だそう。

 今年はチーズソースがパワーアップしており、よりチーズのコクと風味を感じられるように、ブレンドするチーズの種類を3種類から5種類(チェダーチーズ、クリームチーズ、ゴーダチーズ、エメンタールチーズ、パルメザンチーズ)に増やしています。

 さらにガーリックとペッパーが効いたチーズソースを合わせることで、よりチーズのコクと風味を感じられ、深みのある味わいに仕上がったとのこと。

 なお、チキンフィレを2枚挟んだ、超チーズにおぼれるフィレバーガーも用意しています。

チーズにおぼれるフィレバーガー

・「チーズにおぼれるフィレバーガー」:490円
・「チーズにおぼれるフィレバーガーセット」:840円
  ポテト(S)、ドリンク(M)付き
・「チーズにおぼれるフィレバーガーボックス」:1040円
  オリジナルチキン、ポテト(S)、ドリンク(M)、ビスケット付き

超チーズにおぼれるフィレバーガー

・「超チーズにおぼれるフィレバーガー」:790円
・「超チーズにおぼれるフィレバーガーセット」:1140円
  ポテト(S)、ドリンク(M)付き
・「超チーズにおぼれるフィレバーガーボックス」:1340円
  オリジナルチキン、ポテト(S)、ドリンク(M)、ビスケット付き

チキンフィレが2枚になると、ちょっと食べにくい
チーズの量は多すぎるかもしれない

超チーズにおぼれるフィレバーガーを買ってきました

 せっかくなので、超チーズにおぼれるフィレバーガーをチョイス。何しろ「超」ですから、通常のものとは違うボリュームを堪能できるはずです。

「超」のシールは貼られている

 さて、まず最初に注意しておきたいのは、フィレバーガーを包んでいる紙から取り出さず、なるべく包んだままで食べてほしいという点です。

 なぜなら、チーズソースが多いから。本当に多いから。わしづかみにすると、ムニュッと中身がはみ出るから。しかも「超チーズに〜」はフィレを2枚挟んでいるのにバンズがそのままなので、さらに心もとないから……。

挟んでいる具のボリュームに対して、バンズが小さいのでは……

 「チーズにおぼれる」というフレーズは、ダテではないわけです。とにかくチーズ、チーズ。その点に関しては看板に偽りなし。チーズ好きも、この点に関しては納得でしょう。

 ただ、チーズが多すぎるのも、考えものな気がしました。

 まず、難しいのは、フィレが2枚も挟まれていること。とても分厚いので、大きく口を開けないとかぶりつけないのです。筆者(30代・男性)でもけっこうキツかったので、小顔の人は、さらに大変でしょう。中途半端なかじりつき方では、フィレ2枚分が口の中に入らない。

 そこでがんばって食べようとすると、バーガーの上下から圧力をかけることになり、チーズソースがはみ出る。そのため、思うようなペースで食べ進められない。それなりにテクニックが必要になってきます。

すごい量のチーズソース

 そして、チーズソース自体のテイスト。5種類のチーズをブレンドしたというだけあって、確かに濃厚なコクがある。ただ、量が多い分、どうしてもその風味が強くなってしまいます。ちょっと味のバランスが崩れているのでは……と感じるぐらい。

 チキンフィレ自体は、いつものケンタッキーの骨なしチキン。ただ、チーズソースが多すぎて、チキンフィレの味わいがわかりにくい点も否めない。2枚入っているのですが、口の中に広がるチーズが強すぎて、フィレ(と、バンズ)の味わいを上回ってしまい、まとまりを欠いていると思う人もいるはず。

うまく割れずにすみません。チーズソースもフィレも挟まれているので、もうムギュムギュです

 チーズの量だけではなく、口に入れる際の食べやすさも、ハンバーガーにおいては重要なのです。その点では「超」よりも、通常の「チーズにおぼれるフィレバーガー」のほうが、(口に入れやすいので)バランスとしてはまとまっているかな……とも感じます。

 「チーズが大好きならオススメのバーガーだ!」と言いたいところですが、濃厚過ぎてチキンフィレの存在が薄くなっている面もあるでしょう。全体的な味のバランスだけでなく、食べ進めると本体自身も崩壊していく点にも難しさを覚えました。

 ただ、その極端なチーズの量が、まさしく“チーズにおぼれる”インパクトにもつながっている……。好みといえばそれまでですが、その点をどう考えるかですね。

モーダル小嶋

1986年生まれ。担当分野は「なるべく広く」のオールドルーキー。編集部では若手ともベテランともいえない微妙な位置。一人めし連載「モーダル小嶋のTOKYO男子めし」もよろしくお願い申し上げます。

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