仕事で使えるビジネス版LINEである「LINE WORKS」(ワークスモバイルジャパン)の連載では、アカウント作成の基本からビジネスシーンでの活用術、便利なTipsなどを紹介していく予定。第79回は、2022年4月1日に施行された改正道路交通法施行規則にLINE WORKSで対応する方法について解説する。
10月から義務化されるアルコール検知器でのチェック結果をどう管理する?
2022年4月1日に改正道路交通法施行規則が施行され、自動車を5台以上(自動二輪は0.5台と計算)、もしくは定員11人以上の車両を1台以上保有している事業所でアルコール検知器の使用が義務化された。タクシーなどの緑ナンバーだけでなく、白ナンバーの事業者も対象で、違反すれば安全運転管理者の解任命令などが出される可能性がある。昨今ニュースでもよく目にするが、飲酒運転は社会課題となっている。事業所に確認を義務付けることで、飲酒運転を減らそうという目的だ。
まず、運転の前後に、運転者に対して目視で酒気帯びの有無を確認しなければならない。そして、その結果を1年間保存しておく必要がある。2022年10月1日以降は目視だけでなく、アルコール検知器を使用したチェックも義務化される。
ドライバー全員に対して、毎日チェックを行ない、記録するのだから、ワークフローはしっかり作っておかなければならない。アルコール検知器だけ購入し、ノートなどに適当に手書きしていては、そのうち破綻してしまう。記録も紛失しかねないし、何かあったときに照会するのも大変だ。
そこでオススメしたいのがLINE WORKSだ。運転者のチェックと記録の保持が簡単に行なえるだけでなく、漏れなくチェックするための手助けもできるのだ。
今回紹介する大まかな流れは以下の通り。
①運転者とチェック者が同じ場所にいない場合の遠隔での目視チェック方法(ビデオ通話機能を活用)
②チェック結果を入力し保管するための手順(アンケート機能を活用)
LINE WORKSのビデオ通話を利用して離れた場所からでも目視チェックを実現
確認者と運転者が同じ事業所にいれば対面してチェックすればいいが、別拠点にいる場合はLINE WORKSのビデオ通話を使ってチェックすることができる。
LINE WORKSのビデオ通話は、フリープランでも1対1はもちろん最大4人まで通話ができる。フリープランの場合は最大60分までの時間制限はあるが、アルコールチェック用途なら十分だろう。
スマホアプリの場合、相手とのトークルームを開いて、電話アイコンをタップし、「ビデオ通話」を選択すれば通話できる。運転者の顔色や応答の声の調子を確認しよう。
社内だけでなく、LINE WORKSアカウントを持っていない外部ユーザーともビデオ通話できるので、突発的なアルバイトやアカウントをまだ付与されていない新入社員などのチェックも行なえる。
LINE WORKSを使ってアルコールチェック結果を記録する
アルコールチェックの結果を単純にトークに送信するだけでは、データは蓄積できない。しかし、LINE WORKSのアンケート機能を使ってフォーマットに沿って入力してもらえば簡単に集計が可能だ。
毎日利用するのだから、まずはテンプレートを作成しよう。管理者画面の「サービス」から「アンケート」を開き、「テンプレートの追加」をクリック。アンケートを作成し、設定画面で有効にすれば利用できるようになる。
アンケートに設定するのは、確認者名、運転者名、運転する車両(必要に応じて車両番号)、確認した日時、確認した方法、酒気帯びの有無となる。なるべくユーザーが回答する手間を省いてあげた方がよいので、確認者や運転者などは管理者が事前に登録して、プルダウンリストから選択してもらおう。チェック方式や酒気帯びの有無なども選択式にしておけばいい。一人の確認者が複数の運転者のチェックをするなら、「重複回答」を許可しておくこと。
なお、アンケートのテンプレートは有償契約プランでのみ利用できる。フリープランの場合は、作成したアンケートをコピーして使い回そう。
これでアルコールチェックの義務化に対応できる。溜まったデータを分析したいなら、アンケート結果の「↓」をクリックし、CSVファイルをダウンロードしよう。回答の情報を一覧できる。
2022年10月1日以降はアルコール検知器を使ってチェックする必要がある。もし計測結果を記録しておきたいなら、検知器の結果を映したビデオ通話画面をキャプチャーし、トークルームに送信しておく、という手もある。
とにかく簡単に、しかし確実にアルコールチェックを行ない、法律で指示されたデータ保管期限を守るために、ぜひLINE WORKSを活用してほしい。
LINE WORKSでアルコールチェックを運用したいが、難しいので相談したいという場合は、こちらの導入相談窓口まで問い合わせてみよう。
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