今年の東京ゲームショウのPlayStation VRコーナーは、SIE JAPANスタジオ、フロム・ソフトウェア、宮崎英高ディレクターという「Bloodborne」と同じ開発体制で注目を集める「Déraciné(デラシネ)」や誰もが楽しめるゴルフゲームのVR版「みんなのGOLF VR」などが体験できた。
特にデラシネは、海外メディアの注目が高く、常に海外メディアが並ぶといった状態だった。デラシネの舞台は人里離れた寄宿学校。プレイヤーは「止まった時の世界」に住む誰にも見えない妖精となり、そこに暮らす少年少女たちと、さまざまな方法で関わり、物語を紡いでいく。
VRゲームと言えば、ガンシューティングやホラーが多いなか、木の匂いが薫ような趣のある西洋の木造学校が360度に広がり、落ち着きのあるミステリアスな雰囲気を持っているのが印象的だった。
会場ではゲームの操作を両手のPlayStation Move(PS Move)にて行なった。右手のMoveボタンを押すと、青く光る移動が可能な場所に瞬時に移動する、いわゆるワープ方式で移動する。
大きな青い円で囲われた人物などに合わせ移動すれば、その人物に近づき持っているモノ、身に着けているモノ、近くにあるモノを取ったりと、さまざまなアクションが行なえる。
人物の近くにある橙色の光点をトリガーで触れれば、その人物の「言霊」を聴くことができる。条件を満たすと物語が進んだり、ミッションが発生。プレイヤーはいろいろ探索し、発生するミッションをクリアーして、物語を読み進めることになる。
ミッションをクリアーし、チャプタークリアーとなったら、別の時に移動する。寄宿学校に住む少年少女は、妖精を非科学的と信じない眼鏡男子に、足の不自由な妹、ツインテールの女の子とさまざま。
プレイヤーである妖精が行動を起こすことで、そうした少年少女たちがどう感じ、どう態度が変わっていくのか、そして物語はどのような方向性に進むのかが非常に気になるところ。
バイオレンスな「Bloodborne」のスタッフと聞くと、どうしても血なまぐさい展開になるのでは?と勘ぐってしまうが、体験中にそのようなことは一度もなく、終始穏やかな雰囲気に包まれていたが、果たして……。
見えない妖精と、それを信じる少女との近いようで遠い関係など、思わず心が温まるやり取りは、今までのVRゲームにない優しい世界を紡いでいる。移動方法もワープ方式で、激しい画面の動きもないため酔いもなく、世界観をゆっくり楽しむといった感じ。あくまで体験版をプレイした印象では、VRが初めてという人にもオススメできるタイトルだ。
©Sony Interactive Entertainment Inc. Developed by FromSoftware, Inc.
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