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生物模倣技術の新色彩表現、量産技術まで確立

凸版印刷、色素を使わない構造色シート「モルフォシート」

2016年08月12日 17時43分更新

文● 行正和義 編集/ASCII.jp

モルフォシート

 凸版印刷は8月9日、顔料や染料などの色素を使わない構造発色シート「モルフォシート」を開発したと発表した。2017年度中の実用化を目指す。

 構造色は、モルフォ蝶や玉虫などで見られるナノ構造による発色のしくみ。色素がないにもかかわらず、光との物理的相互作用で発色する。

構造色を持つモルフォ蝶(左)、構造色のしくみ(右) 

 凸版印刷では、同社の薄膜形成技術によりナノ構造をフィルム上に形成。ナノ構造と形状やサイズ、ランダムパターン配置などの設計により、表現する色と視野範囲を自在にコントロールする技術とともに、ナノインプリント技術により量産技術を確立したという。

 顔料や染料のように紫外線によって褪色しにくく屋外サインに利用した場合鮮やかさが長続きするという利点があるほか、偽造防止などのセキュリティ商品としての利用を想定しているという。

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