ピンタレスト・ジャパンは8月8日、同社のデジタルスクラップブックサービス「Pinterest」にメッセージ機能を追加した。PC版、アプリ版ともに利用可能で、展開中のすべての言語が対象となる。
同社は昨年5月、指定したユーザーに自分のピンを送る「ピンを紹介する(Send a Pin)」機能をローンチしており、今回の機能はその発展となる。紹介されたピンに対してコメントしたり、Pinterest上で意見を交換したいというユーザーの要望に応える形での実装とのこと。
ピンを選んで「ピンを送信」ボタンを押すと、メッセージを追加して相手に送信できる。送られてきたメッセージには返信が可能で、お知らせの「メッセージ」欄からピンを送信した相手とのメッセージを確認できる。
PC版では画面でピンを探しつつ、そのままドラッグ&ドロップで送信が可能。ボードやプロフィールを丸ごと送ることもできる。位置情報が記憶されているピンは、マップ機能で情報を表示すれば、休暇の計画や旅行のプランニングなどにも役立つという。10人までのユーザーにピンを共有し、グループでメッセージを送信、閲覧できる。
Pinterestは「ビジュアルな発見のためのツール」
今回のローンチに合わせ、米Pinterestの共同創業者であるエヴァン・シャープ氏が来日。Pinterestの沿革や新機能について語った。
「まず、Pinterestとは何か。一言でいえば『ビジュアルな発見のためのツール』です。ウェブ上で見つけた面白いもの、あるいは生活の中で発見したものをブックマークできる。我々はそのブックマークを『ピンする』と呼んでいます。ピンした様々なものは、ピンボードと呼ばれるファイルに整理可能です。人生の中で重要なプロジェクトを保存したり計画するために、多くの方がPinterestを利用しています。例えばアパートや家の内装を決める時、あるいは学術のため、もしくは私のようなデザイナーであれば、インスピレーションを得るために使うこともできるでしょう」。
「さらに重要なのは、他のユーザーがピンしたものをブラウジングし、他のユーザーが何に興味を持っているか、知ることができるということです。自分の興味対象についての情報を、他のユーザーのピンボードを参考にして得ることができます。これはとても楽しい」。
シャープ氏は、Pinterestが「非常にビジュアルなもの」であり、LINEやFacebook、インスタグラムなどと同じようなツールではないとコメントしている。「皆様がPinterestを使うのは、友人と写真を共有することが最初の目的ではない。Pinterestが最もフォーカスしているのは『発見』です。現在、ピンの総数は約300憶、ピンボードの総数は約7憶5000万に達している。皆さまにとって興味・感心の高い分野のピンを発見することができるでしょう。Pinterest上では皆様に、これから熱中できる『何か』を発見してもらい、オフラインでそれを楽しんでもらう、これが我々のビジョンです」。
「『発見』という言葉を使うと、GoogleやYahoo!のような検索エンジンをご想像される方もいらっしゃると思いますが、我々は『検索』と『発見』は違うと考えています。検索は一定の具体的な答えを返してくる。発見というのは、具体的な1つだけの答えが存在するわけではない、皆様1人1人に答えがある。例えばあなたがデザイナーだったとして、必要なのは特定の答えではなくインスピレーションを生む様々な可能性です。洋服を探している時も、自分のスタイルを探しているとすれば、最善の答えは1つではない。夕食の献立も同じです。たった1つの答えではなく、無限の可能性を提供するのがPinterestです」。
(次ページでは革新的なグリッドレイアウト、新機能についてのコメントを紹介)