Dropbox、Sugarsyncなど、インターネット上に様々なデータを保存するクラウド(オンライン)ストレージ。PC、スマホ、タブレットと、いつでもどこでも同じデータを扱えるのは非常に便利だ。システムファイルを含めたデータのバックアップ先として使うのも悪くない。
だが、「使えば便利なのは分かるけど、いまいち選び方が分からない」という人もいるのではないだろうか。そこで (1)価格/速度/容量/機能を比較してサービスを選ぶ (2)使い道に合わせてサービスを選ぶ という2つの目線から、使えるストレージを見つけてみたい。
バックアップに使えるクラウドはこれだ!
まず初めに選ぶのは、バックアップ用のクラウドストレージ。バックアップで重要なのは、ユーザーフォルダーのようにファイル数が多く、容量が比較的な大きなものにも対応可能なサービスだ。つまりポイントは、転送速度よりも容量重視で選ぶこと。
無料のサービスでは、SugarsyncがNo.1。「ファイルサイズの制限がない」「最初から5GBの容量が使える」のがポイントとなる。ユーザー紹介などで追加できる容量も入れると(面倒くささはさておき)、無料で最大10GB利用できるDropboxがNo.2だ。
それでも足りないという場合、無料かつ無期限保存のクラウドを集めていくと、定番のサービスだけでも約19GBになる。ボーナスの追加容量などを足していけばすぐに20GBを超えるのだが、サービスごとにフォルダーが細切れになって、管理が面倒になる。
そこで有料のサービスを選ぶなら、Amazon Cloud Driveがおすすめだ。為替の影響もあるが、100GBもの容量で年額8000円以下のサービスは類例がない。ただし、Amazon Cloud Driveは1ファイルあたり2GBまでのサイズ制限があるのでそこは注意が必要だ。
■ 無料で利用できる定番クラウドサービスは合計約19GB
サービス名 | URL | プラン名 | 容量 | 1ファイル |
---|---|---|---|---|
Amazon Cloud Drive | http://www.amazon.com | 5GB | 5GB | 2GB |
box | http://box.com | Personal(無料分) | 5GB | 0.025GB |
Dropbox | http://www.dropbox.com | Basic | 2GB | 制限なし |
firestorage | http://firestorage.jp | 無料会員 | 2GB | 0.25GB |
Sugarsync | http://www.sugarsync.jp | 5GB | 5GB | 制限なし |
転送速度がサクサクなクラウドはこれだ!
仕事相手とストレージ上のフォルダーを共有している場合、ファイルの受け渡しで相手を待たせない程度の速度がほしくなる。差分コピーで転送速度の遅さをカバーできるとはいえ、通信速度のスピードは必要だ。では、速度を重視して選ぶならどれがいいのか。
No.1はfirestorageライト会員プラン(990円/月)。容量は合計27GB、転送速度はアップロードが50Mbps前後/ダウンロードが20Mbps前後で、他と比べても圧倒的だ。
ただしfirestorageは1ファイルあたりサイズの制限があるため、No.2としては制限のないSugarSyncの30GBプラン(525円/月)、そしてDropboxの50GBプランが候補となる。そちらはダウンロードが8Mbps前後、アップロードが2Mbps前後。
■ ファイル転送速度はfirestorageが圧倒的
価格(円) | 速度(Mbps) | ||||||
---|---|---|---|---|---|---|---|
URL | サービス名 | プラン名 | 容量 | 月額 | 年額 | UP | DOWN |
firestorage | http://firestorage.jp/ | ライト会員 | 25GB(2) | 990 | 11,880 | 58.5 | 19.9 |
Amazon Cloud Drive | http://www.amazon.com | 20GB | 20GB(2) | N/A | 1,540 | 1.4 | 7.3 |
Sugarsync | http://www.sugarsync.jp | 30GB | 30GB(∞) | 525 | 5,250 |
2.3 (14.8) |
8.9 |
※容量の項目の括弧内数字は1ファイルのサイズ上限、速度の項目の括弧内数字は同期ソフトのアップロード速度
シンプルで使いやすいクラウドはこれだ!
他のユーザーとファイルを共有したり、デスクトップアプリ/スマホアプリで同期をしたりと、同じクラウドでも多機能なものは多い。便利なのはいいことだが、マシンやOSが異なる環境で使うとき、ブラウザー上での見え方・使い方が分かりやすい方がいいという人もいるはず。
簡単さで選ぶなら、No.1は間違いなくAmazon Cloud Driveだろう。できることは基本的なファイル操作のみだが、アップロードボタンは大きくわかりやすい。No.2は、ブラウザー上にファイルをドラッグ&ドロップできるboxだ。「一括アップロード」としてフォルダーのドロップにも対応している。
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