2009年の発売からほぼ2年が過ぎ、順調にシェアを伸ばしているWindows 7。Windows XPとの世代交代も徐々に進んでいる。2012年登場という「Windows 8」も気になるところだが、今まで導入していなかった人も、「そろそろWindows 7へ移行してもいいかな」と、そろそろ乗り換えを検討しているのではないだろうか。
そこで本特集では、そんなWindows 7の乗り換えを検討している人に向けて、今さらながら知っておきたいWindows 7の疑問についてまとめてみたい。
Q1 Windows 7にはどんなエディションがある?
パッケージ製品で提供されるWindows 7のエディションは、上位から「Windows 7 Ultimate」「Windows 7 Professional」「Windows 7 Home Premium」の3種類となる。上位エディションは下位エディションのすべての機能を実装しており、下位エディションでは上位エディションが搭載するいくつかの機能が省かれている。それぞれの特徴は以下のとおり。
- Ultimate
- 全部入りの贅沢エディション。Windows 7が持つすべての機能を搭載している。
- Professional
- 基本的にはビジネスユーザーに向けたエディションだが、もちろんコンシューマーユーザーでも使える。Ultimateから「言語パック」や暗号化機能「BitLocker」など、一部の高度な機能が省かれている。
- Home Premium
- コンシューマーユーザー向けエディション。Professionalから「リモートデスクトップ接続」のサーバー機能や「Windows XPモード」などの機能が省かれている。
これらの3エディションには、「通常版」「アップグレード版」が用意され、いずれもパッケージ購入、またはダウンロード購入できる。
各エディションともインストールファイル自体は共通で、インストール時に入力するライセンスキーによって、エディションを区別している。また、パッケージ版には32bit版と64bit版のDVDが同梱されている(いずれかのみインストール可)。ダウンロード版は購入時に、32bit版か64bit版のいずれかをダウンロードする。
なお、2011年2月に「Windows 7 Service Pack 1」(以下SP1)が提供されたが、現在販売されているパッケージ版・ダウンロード版はいずれも、SP1が適用された状態で提供されている。よって本特集も、SP1をベースに解説している。
これらパッケージとして入手可能なエディションのほかに、特殊な形態で提供されている「Starter」「Enterprise」エディションがある。
Starterはネットブック向けの、OEM・プリインストール専用エディションだ。Windows Aero表示ができなかったり、DVD再生に対応しなかったりといった機能制限がある。Enterpriseエディションは、「Microsoftソフトウェアアシュアランス」を契約したビジネスユーザー専用エディションであり、基本機能はUltimateと同等である。
Q2 Windows 7の価格は?
マイクロソフトのオンラインショップ「Microsoft Store」での、各エディションの価格は以下のとおり。表示価格は2011年10月上旬の価格である。
通常版 | アップグレード版 | |||
---|---|---|---|---|
エディション | パッケージ版 | ダウンロード版 | パッケージ版 | ダウンロード版 |
Ultimate | 4万740円 | 3万7888円 | 2万8140円 | 2万6170円 |
Professional | 3万9690円 | 3万6912円 | 2万7090円 | 2万5194円 |
Home Premium | 2万6040円 | 2万4217円 | 1万6590円 | 1万5429円 |
注目したいのは、UltimateとProfessionalの価格差だ。通常版・アップグレード版のどちらでも、価格差は1000円程度。どちらか迷うくらいなら、Ultimateを買ってしまったほうがいい。
複数台のパソコンをWindows 7にアップグレードするというなら、「Windows 7 Home Premiumアップグレード版ファミリーパック」がおトクだ。パッケージ版が2万3938円、ダウンロード版が2万3434円(Microsoft Storeの価格)、3台のパソコンをWindows 7にアップグレードできる。
またこれらのパッケージ版・ダウンロード版以外に、PCパーツショップなどで「DSP版」が販売されている。DSP版とは、本来パソコンにプリインストールする目的で提供されている、OEM専用のWindows 7である。ショップでは単体で購入することはできず、PCパーツなどとの同時購入が必須となる。しかし、それでもパッケージ版よりも安価なので、自作派にとっては選択する価値が大いにあるだろう。
なお、DSP版にはアップグレード版は存在せず、32bit版と64bit版も同梱されないので、購入時にいずれかを選択する必要がある。
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