企業も個人も同じ目線からものを言える「Twitter」、テレビを見ながら意見を言うだけで高視聴率の番組が作れる「Ustream」。それらUGM(ユーザー・ジェネレイテッド・メディア)はいずれもアメリカ発のネットサービス。日本の企業にとって「黒船」と言われている。
それらの新たなサービスはいずれも、今までまったく価値がないと思われていた「どうでもいい、ただのおしゃべり」に、ユーザーたちが喜んで時間を使うという特徴がある。それはこれまで「みんなが欲しいと思うモノ」に、「誰もが感動する物語」に、つまりは普遍的な美しさに興味や感心を向けようとしてきたマスメディアの役割の対極にある。
いわば究極の「非-普遍的メディア」の出現を前に、日本の企業は、そしてその企業の中ではたらく「中の人」は、何を考え、何をすればいいのだろう。わたしたちはその時代に何を正しいと信じ、何を作りだし、誰のために、どう生きていくべきなのだろうか。
その疑問にひとつの解答を出すべく、29日、内田洋行ビルでアスキー総合研究所が開催したセミナーが「リアルタイムウェブ時代の企業ブランディング」だ。ビデオジャーナリストの神田敏晶さんをモデリストに、TwitterやUstreamなどソーシャルメディアに詳しいウェブマーケティングの専門家が集まり、3時間に渡り議論を交わした。
ぜひすべてを書きとめておきたいところだが、誌面の都合上その一部を紹介するだけにとどめておく。なお、アスキー総合研究所ではTwitterやニコニコ動画のユーザーが普段何を考え、ネットメディアにふれているかをまとめた「MCS(メディア&コンテンツ・サーベイ)」という調査結果を発売している(サンプルPDF)。