沖データLEDカラープリンター「COREFIDO C610dn/C711dn」
“COREFIDO”初のA4カラー機――エコ戦略“愛のかまど”!?
2010年01月18日 18時00分更新
LED印刷ヘッドによる高速出力・低消費電力・高耐久性を謳う、OKIデータのLEDプリンター「COREFIDO(コアフィード)シリーズ」では初のA4カラーモデルが登場した。従来のA3モノクロ、A4モノクロ、A3カラーに加えてラインナップを拡充する新製品であり、スモールオフィスでのニーズに応えるという。
新モデルは「C610dn」「C711dn」の2モデル。いずれもカラー34ppm、モノクロ36ppmの高速出力と自動両面印刷機能を標準搭載。両者の違いは、C771dnが最大1850枚(C610dnは最大1600枚)の給紙容量、用紙サイズの自動認識機能やパラレルインターフェースの有無、装置寿命の耐久性(C771dnが60万枚、C610dnは42万枚、もしくは両機種とも5年)など。価格はC610dnが12万3900円、C711dnが15万5400円。
両機種ともCOREFIDOの他製品と同様に、装置寿命と同じ5年間無償保証というサポート体制を標準で提供する。これはメンテナンスコストが無視できないオフィスユースではかなり重宝する要素で、A4新機種の投入によってシェア拡大を目指し、同社が昨年秋に掲げた“2011年にシェア10%を目指す”という目標(関連記事)への意気込みを伺わせる。
沖データとしての環境への取り組みも発表
――菅野美穂さんが「愛のかまど」とともに登場!
いくつかの新機軸も採用されている。まず「エコロジー」(環境対応)機能として、エナジースタープログラム対応に加えてスリープモード時0.9Wという低消費電力を実現(従来機は17W)。低消費電力化=ウォームアップ時間がかかるという課題には、定着ユニットの素材・設計を見直すことで対応したという。
さらに運用時の「エコノミー」(低コスト)性能を考慮して、純正のリサイクルトナーカートリッジ「GFトナー」を発表した。回収してメンテナンス&トナーリフィルを行なったGFトナーは、標準製品と比べて10%安くなる。さらに「タフ」性能として、従来から耐久性に定評のあるLEDヘッドに加えて給紙機能を強化。厚手の用紙でも自動両面印刷が可能になった。
低消費電力と純正リサイクルトナーカートリッジの採用は環境負荷を低減することになるが、新製品と同時に発表された同社の“新環境戦略”では、沖データ全社での環境への取り組みが示された。従来の「ゼロエミッション」など工場での環境負荷低減に加えて、今後のCOREFIDOシリーズでは新たな環境活動として「愛のかまど」運動に参加する。
これはシーオーツーバランス・ジャパンが実施するカーボンオフセットプロジェクトで、原始的なかまどで煮炊きする発展途上国に高効率なかまどを設置。CO2排出低減と途上国の生活向上を同時に進めるというもの。COREFIDOの売上の一部が「愛のかまど」として提供される。
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沖データは2011年の市場シェア10%を目指しているが、世界市場全体を見れば経済危機以来、プリンター・複合機の販売台数はやや伸び悩んでいる。景気回復による売上向上という淡い期待に賭けるよりも、市場が冷え込む中でも買い替え需要などに選ばれる堅実な製品づくり、エコやエコノミーを意識した製品が今後ますます重要となるはずだ。
今回発表されたGFトナーはC610dn/C711dn用のみだが、順次その他の機種にも対応を予定。さらに今年中にA3カラー機もCOREFIDO化し、1年半~2年程度でA4カラー複合機などを市場投入する予定だという。オフィス機器市場が製品性能や営業力以外のさまざまな要因で変遷する中で、地味ながらも堅実さを武器にシェアを伸ばしてきた沖データとCOREFIDOシリーズの動向には今後も注目したい。