BI(Business Inteligence)といえば、数百~数千万円の導入コストを必要とする高価なシステムといったイメージがあるが、それが10万円台から導入できるソフトウェアの最新版が発表された。
エス・エス・エスの「Tableau Software 5.0」(タブロー ソフトウェア)は、米タブローソフトウェアの開発したBIツール。一般的なBIツールと違い、前述したとおり10万円台からと低価格である点と、ITやデータ分析の専門家ではない人も使い始められることが特徴だ。
Tableau Softwareは現在、ワールドワイドで3万人がユーザーとなっており、国内では2008年11月に販売を開始。ギフトカタログ販売企業、サーバーホスティング企業、e-コマース企業、私立大学などに導入されているという。エス・エス・エスは、今後1年間で100社への販売・導入を目標にしている。
今回発表された5.0では、前バージョンから60以上の機能追加がなされた。Tableau Softwareはデスクトップ製品とサーバ製品に分かれるが、それぞれの主な機能追加は以下の通り。
Tableau Desktop 5.0
- アクションフィルター
- 特定のビューに対して行なったマウスアクションに他のビューが連動することで、複数の視点・確度からデータを分析できる。
- クリップボードデータベース
- クリップボードのデータをデータソースにできる。他のシステムから取り出したデータをすぐに連係させたい際に役に立つ。
- 2軸複合グラフ
- 同一ビュー上に、2つの軸を表示できる。「売り上げ」と「利益」の一定期間内の推移を1つのグラフで表わす場合などに使える。
Tableau Server 5.0
- スケジューラー
- データソースの自動リフレッシュ機能。夜間バッチでレポートを最新化し、検索によるデータベースへの負荷を軽減する。
- 分散サーバーコンポーネント
- 複数のTableau Serverをクラスタ化。負荷分散が可能になる。
- SSL対応
- SSL対応によって、分析データ共有の際などに、よりセキュアな環境を提供。
価格は、Tableau Desktopが10万9890円/1ユーザーから。Tableau Serverは、データ分析が可能な「Web Client Interactor」が11万円/1ユーザーから、データ表示のみができる「Web Client Viewer」が2万2000円/1ユーザーからとなっている。
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