米Microsoft社は6月30日(現地時間)にWindows NT 5.0の開発状況に関する「FAQ」を同社のWeb上で公開した(http://www.microsoft.com/presspass/features/6-30jimall.htm)。以下はその要旨。
●Windows NT Workstation 5.0、同Server 5.0、同Server Enterprise Edition5.0のBeta 2は今年晩夏に出荷する予定。
●新機能を完全に盛り込み、顧客が要求するクオリティ・レベルをクリアするために、当初今年第2四半期を予定していたリリースを夏まで延期した。
●昨秋、6月末までにBeta 2をリリースすることを目指すとアナウンスしていたが、5月初旬に、Beta
1以降のビルドを使ったテスターからのフィードバックを受けて、当初の目標通りの出荷は無理だと判断した。
●Windows NT 5.0のキー・フィーチャーである「InteliMirror」、「ActiveDirectory」、「Plug
and Play」はBeta 2に含まれる。がしかし、あくまでBetaなのでバグはある。
ここではMicrosoftはWindows NT 5.0の出荷時期について明言していないが、「Beta
2の遅れが製品版の出荷スケジュールに影響するのは明らか」ということは文中で認めており、製品発売は'99年秋になるだろうというのが業界アナリストの見方。
NT 5.0のソースコードは4000万行を越えるという膨大なもので、Plug
and Playなどの新機能を実現するために、中身はNT 4.0の単なるアッパー・バージョンというより大改造されたものとなっている。そのせいもあってか、現在ディベロッパーに配布されているBeta
1も主として安定性の点であまり高い評価は聞かない。
NT 5.0の発売はたぶん遅れる。これを受けて、Sun MicrosystemsやNovellは一息つけると報ずる新聞もあるが、Microsoftにしてみれば、開発がたいへんなのは事実だが、Windows
98の出荷状況が予想より好調(発売後4日間の店頭販売本数が53万本で、Windows
95のときの51万本より多いという調査報告がある)なこともあって、それに勇気づけられての今回のFAQ発表になったのかもしれない。(報道局 河村)