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信じるな疑え! 「ニセ科学」批判の菊池教授に聞く

2008年03月30日 20時00分更新

文● 秋山文野、写真●小林 伸

情報のソースを確認しろ


 ネット上では、クリックひとつで情報のソースにたどり着けるのに、意外にその手間を踏まない人も多いという。

 「名古屋大学など、いくつもの大学の研究者が集まって、交通渋滞を物理学の見方で解明する研究論文を発表したんです。渋滞はボトルネックがなくても車の密度によって発生するという。この論文は英国物理学会や米国「サイエンス」誌のウェブサイトでニュースとして取り上げられ、新聞にも紹介されました。

 ネットでも話題になったんですが、『車が多いと渋滞するなんて当たり前。バカじゃないの?』という反応になっちゃっている。そうでないことは、記事の本文を読めばわかります。でも見出ししか見られていない。ネットなんだから、せめて見出しをクリックして本文くらい読もうと。まったく下調べしないでモノを言うというのは、危ないですよ」

信じぬ者は救われる

信じぬ者は救われる

 ついつい、面倒くさい、他の人が見てくれてるからとさぼりがちだが、クリックひとつでソースが見られるのもネットならでは、と考えるようにしたい。

 「信じぬ者は救われる」は、ニセ科学批判活動を行なう中で菊池教授が感じたニセ科学とほかの怪しい説、例えば、「スピリチュアル」「911陰謀論」などが根っこでつながっているという感覚を、香山リカ氏と共有する内容だ。ある意味重い内容だが、より基本的なところからニセ科学の見分け方について解説する入門書も執筆する予定とのこと。


 考え方の筋道を示してもらいながら、ネットで怪しい言説にだまされない感覚を養っていきたい。

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