多くのバリエーションを持つファイル一覧表示方法
GUIのひとつの特徴として、フォルダーやディレクトリーに含まれるファイルの表示方法に、多くのバリエーションを用意していることを挙げてもいいだろう。ターミナルなどを使うCUIでは、UNIXなら「ls」、DOSなら「dir」といったコマンドをタイプすることで、そのディレクトリーにあるファイルの一覧をファイル名のリストとしてテキストで表示する。この部分だけをとってもGUIとCUIの違いは大きい。
GUIの一般的なファイル表示はアイコンによるもの。アイコンには必ずファイル名が付随している。ファイルもフォルダーも、アイコンのデザインが異なる以外、ほぼ同じ扱いで混在して表示するのも特徴的。現在のアイコン表示では、大きさや間隔を連続的に調整できるのが一般的だ。
リスト表示は、表示方法やファイル名以外の情報を表示することも含め、CUIの一覧表示に最も近いスタイルと言える。ただし、個々のファイルが生きたオブジェクトとして存在している点はアイコン表示と同様で、CUIとは次元が異なる。
階層構造を一望できるカラム表示はMacならではのもの。まったく同じものはWindowsにはないが、代わりにツリー表示とリスト表示を組み合わせた独自の階層表示方法を用意している。
LeopardのCover Flow表示に至っては、Macの独壇場と言えるが、Windowsは、表示するファイルの種類に応じて機能が大きく変化する柔軟なウィンドウ機能で対抗している。
(次ページに続く)
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