蟲師のわりと初期のエピソードのラストあたりに出てくるセリフ。
色々あって自分を犠牲にして地域を救おうとする同業者の爺さんを主人公は「なんかあんだろ!こんなのよりゃよ!」と勇ましく止めるんだが、結局なにも出来ず爺さんは消えてしまう。
爺さん亡き後、超のどかな景色の中、山を見つめて主人公はこぼす。「ないねえ 残念ながら」
蟲師、単話完結型でビターエンドも多めなんだけど、基本的に主人公は優秀だしわりといい感じの解決策を出せることが多いんだよな。ビターな終わり方をする場合は問題の当事者たちの精神面とかに原因があり、主人公はよくやってたってことが多い。
この話でもまあわりとよくやってるんだけど、でも何かが出来たかっていうと実際なにも出来てなくて、爺さんの自己犠牲を止められずじまいだった形になる。
それでこう、自嘲するのがいいんだよなあ。自嘲つってもそんなに卑屈にならず、サラッとしつつも悔しさをにじませてるくらいなのが丁度いい。
誰かの犠牲によって確立された平和の中で主人公がひとり悔やむっていうシチュはけっこうよく見る気がするけど、セリフ回しあたりはこの話が一番好きかもしれない。
ワイがその作品どうも好きになれん理由それやわ(中世ぽいのも)
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