うおりゃあーーー!!これが俺の!!!!!
右足に思い切り体重をかけ、ションベンを放つと同時に左足で力いっぱい地面を蹴る。
身体は駒のように高速で回転し始めて、視界に映るあらゆるものは、像を結ぶ前に押し流される。
その中で、金色に輝くションベンだけが、いやにハッキリと脳裏に焼きついた。
「うわっ…」迷惑そうな、低い悲鳴。「えっマジ!」心底の嫌悪を含む、高い悲鳴。「ちょ、テメ!」怒声。
逃れようとする者の背をションベンが打ち、逃げることを許さない。
俺を止めようとする者の顔をションベンが打ち、近づくことを許さない。
許さないーーーーそう、俺はこの世界を、結局、許せなかったんだろうな。
16リットル。
俺が事前に呑んだ綾鷹の量。
俺の排尿が、俺の回転が終わるまでは、ここは俺の独擅場だ。